出版社内容情報
フランス人民は自由、平等、友愛を旗印に雄々しく立ち上がり、革命の焔は全土に燃え広がっていく。オスカルは衛兵隊を民衆側につけ、国王軍と闘う決心をする。激しい戦闘のさなか、アンドレが、次いでオスカルが銃弾に倒れた。1789年7月14日。バスティーユ陥落。民衆の勝利の歓声のなかでオスカルは静かに息絶えた。革命軍は、ベルサイユから国王一家をパリに移し監禁した。幽閉された王妃アントワネットの前にフェルゼンが現れた。革命の嵐の中で一瞬の生を悔いなく生きた恋人たちの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
92
「神に召されて」バスティーユ牢獄を市民が襲撃し、指揮官オスカルは銃撃の標的となり、アンドレの元へ旅立つ。1789年7月14日フランス革命が成就し、ベルサイユからパリに政治の場は移る。8月26日人権宣言が採択された。1790年ナンシー事件。1791年6月ヴァレンヌ逃亡事件。王政から共和制に移行へ、9月14日フランス国憲法が完成した。フェルゼンは王后と結ばれ、最後まで彼女に尽くした。1793年1月21日ルイ16世処刑。10月16日午後0:15マリー・アントワネット処刑。1810年フェルゼンも死す。2022/11/06
mocha
79
池田理代子さん弱冠24歳にして手がけた不朽の名作。すごいなあ。おかげで世界史の授業でフランス革命のところはわくわくしたっけ。ベルサイユ宮殿を訪れた時も『ベルばら』のシーンを思い出して感慨深かった。文庫版では文字の小ささに泣き、華麗な絵の魅力も割り引かれるけれど、各巻の解説が楽しかった。『黒衣の伯爵夫人』も収録。こちらも実話を元にした作品。怖くてドラマチックな時代だ。続けてエピソード編へ。2020/06/21
榊原 香織
66
全5巻の5(完読) う~ん、最初の頃のが良かった。史実だからしょうがないんでしょうが。 ん~、フェルゼン・・おまけの短編つき2024/07/02
しゅわ
35
男装の麗人・オスカルと、フランス王妃・マリー・アントワネット、そしてスウェーデンの貴公子・フェルゼンを中心に、歴史と運命に翻弄されながらもフランス革命期を力強く生きた人々を描いた…言わずと知れた少女漫画界の金字塔です。40年ぶりの新刊!を読む前に ひさびさに一気読み。いよいよフランス革命、そして次々に散る命。フィクションを織り交ぜつつも、説得力ある壮絶な生き様、そして惜しげもなく登場する有名人達に、歴史勉強しておいて良かった…と思います。2015/01/10
井月 奎(いづき けい)
23
オスカルとマリー・アントワネットが神の元へと旅立つときにロザリーがそばにいたことが、そのことだけが……。他にも伝えたいことが、たくさんあるけれども、私の筆で書いてはいけないような気がします。あまりに気高く貴い物語に私がなにを言えるのでしょう。2015/09/26