内容説明
記紀神話の聖地、光あふれる死の国への入口―。熊野とは何か。熊野の山襞深く、また常世に向かう海原遠く、あるいはアイヌ語の音の響きに、「縄文の心」を捜し求め、縄文人と弥生人が生き生きと交錯する、ユニバーサルな古代日本を現出させる、刺激に満ちた対談集。
目次
熊野、その周辺性
アイヌ、日本の原基
柳田国男を超えて
古代日本文化、ユニバーサルな世界へ
文学、地上に落ちた神
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆえじん
6
訃報を聞いて購入。弥生=農民、縄文=山人・海人の二元論で日本人の古層にぐっと深く分け入っていく。「やっぱり自分の血の根源にね、かえって普遍的なものをね、自分の根源にナショナルなものがあって、ナショナルの根源にユニバーサルなものがある(p.117)」と梅原は語り、移民的な弥生のグローバル性と、縄文的な内閉性の二重構造を日本人の中に見出す。他にも読みどころが多い。かなの起源と文学の起源。日本の書字以前というデリダ的な問題にも触れていた。二人の著者は亡くなってしまったが、生きた熱量を感じさせる対談だった。2019/01/19
Forest
4
「君は弥生人か縄文人か」を読み終える。とにかく内容の濃い対談集だった。哲学者の梅原猛と芥川賞作家の中上健次が深い知識をもとに考えていく。熊野、吉野、アイヌ、柳田国男、折口信夫、宮沢賢治、山人、海人に対する農耕する人、縄文人としての民族的なルーツを探るエッセイ。「山は霊的なものだと言う観念」についての説明が面白かった。2021/03/30
nagata
3
たまたま図書館で発見。対談の組み合わせからして、濃厚な中身が吹き出るようなやり取りなのはわかる。読み進めてみて「速く読みすすめて」という中上氏の言葉通りだと思った。立ち止まっていたら、途端に飲み込まれてしまう。縄文は求心力(弥生は外向き)、という言葉が頭に残った。2022/01/09
G .Mahler
1
1994年発行の文庫本。積読本。たぶん初読。対談形式だが梅原の講義。両者同質なようでいて火花を散らしている。熊野、アイヌ、柳田国男、縄文と弥生そして文学。中上が常に梅原に刺激を与え、梅原がそれに乗って、会話がノリにノッている。2025/07/24
オガタケンイチ
1
★★★★★★2018/10/19
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