内容説明
弱冠、28歳で代議士となった田中角栄。そして総理大臣になったのが54歳と異例の若さであった。無名の青年が権力の頂点に登りつめ、ロッキード事件を経て病に倒れるまでの栄光と苦闘…。元敏腕秘書として23年間、側近であった著者が「日本の政治社会は、なぜ田中角栄を必要としたのか」を徹底検証。収集された膨大な公的記録と内側の証言が現代政治史の真相に迫っていく圧倒的ノンフィクション。
目次
第1篇 無名時代の十年―田中政治の原点
第2篇 保守政権を支えた十五年
第3篇 政権を担った二年五ヵ月
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
15
戦後復興から近代政治への変遷。弱者救済への直向さと想いが源泉。全逓労使、山一問題、繊維交渉、そして、議員立法数。先見性、調整・交渉力、そして決断・行動力を垣間見る。IMF、OECD加盟が集大成。先進国復権の貢献者の1人に違いない。一方、”民衆出”でありながら、民衆の”感覚”喪失が転換点。『日本列島改造論』も総論共感だが、各論とその後の影響に少なからず疑問。”政治家”の観点では、社会党柳田氏が印象に残る。奥行きと詩情。風情がある。55年体制にも粋なところもあるなぁ・・・。2013/07/31
NoDurians
0
いま人気なのはなぜだろうと思って読んでみる。人間的な魅力や清濁併せのむというところがあったのだろう。2017/05/25
shiaruvy
0
田中角栄の政治家としての表部分。