内容説明
保険会社を定年退職し伊作は長い都会暮らしから、若狭に帰ってきた。子供達も巣立ち妻に先立たれ、故郷の村で彼は山の赤土を掘って、骨壺を作りはじめる。そんな伊作を理解するのは、離婚した長女の息子・達之だけだった…。老人と孫息子の交流を通して、物ばかりが豊かな時代に、見失われていく「豊かな自然」とは何かを問いかける。根源的な生と死と愛の長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミネ吉
7
保険会社を定年退職して故郷の若狭の山に帰ってきた主人公の伊作を通して、豊かな自然と暖かい人間同士の交流が語られる。年代は昭和の末頃か。伊作は、もし実在していたら自分は「面倒なおじいさん」と思ってしまうと思う。強いこだわりを持ち、自説をしゃべり始めると止まらず、家族や周囲の人にも積極的に関与する。でも、故郷と自然を愛し、家族を愛し、思い出に涙する。人間の輪郭がはっきりしている。最終的には、読んでいてとても暖かい気持ちになった。これは久しく味わっていない感覚かも。良い小説でした。2023/09/26
光
4
山の暮らしと人との関わりが暖かい。特に金さんは戦争中に苦労していたのに、とてもいい人だ。自然の中に生きる生活は憧れです。2018/03/09
kayoshi
0
★★★★・ 2000/09/26




