内容説明
プロフェッサー鈴木が消えたら、トイレを探せ。そんなうわさが関係者の間に流れるほど、いつの間にかトイレの研究にはまってしまった寄生虫博士。馬桶は、「おまる」の原型か、糞便を豚や魚の餌に使うためのトイレの工夫。戸もなければ仕切りもないトイレにびっくりしながらも、絶対に許されない男女共用トイレに、中国文化の一面を知る。また、グルメには見逃せない中国の寄生虫の話題も一杯。
目次
1 なぜ、トイレをのぞくのか
2 中国のふつうのトイレにはどんな形式があるか
3 ほかにどんな形式のトイレがあるか
4 中国のいいトイレとはどういうものか
5 寄生虫、特に回虫の感染をどう防ぐか
6 用をすませたら何で拭くか
7 運動はどう展開したか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
34
寄生虫博士の中国トイレ旅行記。鈴木了司先生の著書。寄生虫博士、トイレ博士である鈴木了司先生によるとてもユニークで楽しい中国旅行記。中国のトイレの話からお食事の話まで幅広い内容をユーモアたっぷりに紹介されています。2018/12/11
つちのこ
2
一気読み。私も10数年前に中国を訪れたことがあるが、一番驚いたのはそのトイレ事情だ。大都市の上海でさえ、扉もない瓶のトイレがあった。この本はトイレ形態と寄生虫の結びつき、そして家族計画までスポットをあて淡々と書いていく。近代化が著しい中国にあって、様々なトイレ形態の話は興味深く読める。(1999.10記)1999/10/22
Ko
0
排泄物を豚の餌にする為に、トイレの真下に豚小屋設置したり、ガスをとったり、溝が掘ってあるだけで、仕切りのないとこで皆溝を跨いで用を足したりという独特のトイレ事情を事細かに説明しており興味深い。 基本的な事だけど、何故トイレが今の形になったのか、どうするべきなのかなど色々考えさせられる。 昔、目黒の寄生虫博物館で購入した。寄生虫と合わせて読むとより感慨深い。
韓信
0
中国で保健衛生のためトイレの改善指導を行ってきた寄生虫博士による、中国トイレ見聞録。著者の寄生虫駆除活動報告といった面が強くて、タイトルから想像されるような面白おかしい内容ではないのだが、仕切りなしの公共トイレ、江南の都市部に残るおまる「馬桶」、儒教倫理の影響か男女別に厳しいトイレ、消えゆくブタトイレと養魚地トイレ、昔の日本と共通する堆肥文化、三格式トイレの導入等々、20世紀後半の中国トイレ事情を切り取っている。世界各国のトイレとの比較が多く、参考文献一覧も充実しているのでトイレ学入門書としては悪くない。2014/07/27
shiaruvy
0
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