出版社内容情報
思い出って、修理できるものなの──?
仕事と恋に疲れ、子供の頃に少しだけ過ごした思い出の町に引っ越した明里。さびれた商店街の片隅、ショーウインドウに奇妙なプレートを飾った時計屋さんと出会い、新生活が始まるが…。(解説/中村 航)
内容説明
仕事にも恋にも疲れ、都会を離れた美容師の明里。引っ越し先の、子供の頃に少しだけ過ごした思い出の商店街で奇妙なプレートを飾った店を見つける。実は時計店だったそこを営む青年と知り合い、商店街で起こるちょっぴり不思議な事件に巻き込まれるうち、彼に惹かれてゆくが、明里は、ある秘密を抱えていて…。どこか懐かしい商店街が舞台の、心を癒やす連作短編集。
著者等紹介
谷瑞恵[タニミズエ]
三重県出身。『パラダイスルネッサンス』で1997年度ロマンス大賞佳作を受賞し、デビュー。以降、集英社コバルト文庫で活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわ
777
【図書館】読メでときどき目にし、共読が多い方が読んでいらっしゃるから趣味にあうかな?と手に取りました。いわゆる日常の謎系のミステリー連作短編集です。舞台は時に忘れられたように廃れた商店街、過去に秘密や挫折を抱えた人々が集い、ちょっと不思議な出来事が起こります。そりゃないでしょ!?とツッコミ入れたくなることでも、どこか懐かしいこの商店街の雰囲気ならアリ?ファンタジー?と思えてしまいます。誰もが抱える心の痛みを癒してくれる、こころあたたまるお話です。特に「茜色のワンピース」のお話が良かったです♪2013/06/24
まりも
728
仕事と恋に疲れた明里が、思い出の詰まった商店街で時計屋さんと一緒に色んな人の思い出を修復するお手伝いをする話。それなりに楽しめました。内容そのものは薄めですが、作品に漂う温かい雰囲気は心をほっこりさせてくれるので良かったです。太一の謎も含めて多くの事をぼやかしたままなのはどうかと思いますが。雰囲気は良いんだけど、作品の完成度としては色々と残念でした。もう少し物語の展開に動きがあったほうが盛り上がった気がします。そこら辺は次巻に期待ですかね。2015/09/02
yu
728
挿絵が気に入って衝動買いした1冊。そして、1話目の「黒い猫のパパ」から最後の「虹色の忘れ物」まで、常に涙しながら読破。「黒い猫のパパ」が一番好き。 中村航さんの解説がまたいい。『過去がどんなだったか、という評価は、現在によって決まる。どんなにつらい過去や傷があったとしても、今が幸せで、優しさに包まれていたなら、あの過去があった"おかげ"と思えるだろう。今が不幸な心持なら、あの過去の"せい"になるだろう。』 あの過去の"おかげ"と思える人生を送れたらいいなと思う。2012/10/08
射手座の天使あきちゃん
568
初・谷瑞恵さんでした 「ビブリア・・・」、「珈琲店タレーラン・・・」と読み進んだので予想通りの展開でした(笑) 魔法やSFはありませんが確かに幻想的(と言うか都合良すぎる展開?)な雰囲気満載です 独立時計師って言葉覚えたのは収穫でした、フランク・ミュラーもそうなんですね ビックリ!! 「まったり」したい方に お・す・す・め!! <(^_^;2013/02/10
kishikan
531
人気があって、表紙とタイトルにも魅せられて、手にしました。内容は、ほぼ想像したとおりでしたが、舞台がひなびた商店街というのが、結構効いてると思いました。書き下ろしの連作短編ということもあり、最後は主人公二人の思い出の修復という展開が、妙です。もう少し、重松さん的なシリアスな恋で、加えて「思い出のとき」との修理ということなので、SFファンタジー色が強くてもよかったかなと思います。次作、太一の謎と、ときの修復に期待!2013/07/13