出版社内容情報
『はやぶさ』に人生を賭けた、技術者たちの魂の物語
地球から3億キロ先にある小惑星「イトカワ」から岩石サンプルを持ち帰るという、世界初のミッションを果した小惑星探査機「はやぶさ」。プロジェクトチームの魂の挑戦を描いた映画を、完全ノベライズ。
内容説明
2003年5月9日、小惑星探査機「はやぶさ」は遥か宇宙へと打ち上げられた。目指すのは、地球から3億キロ彼方の小惑星「イトカワ」。その地表から岩石サンプルを採取し地球に帰還するという人類初のミッションに挑むため、プロジェクトチームは強い意志と技術力で幾多の困難を乗り越えていく。日本の科学者・技術者たちの魂の挑戦と、7年間60億キロにも及ぶ「はやぶさ」の軌跡を描いた映画を小説化。
著者等紹介
花井良智[ハナイヨシトモ]
1976年神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、独立。『PEACE MAKER鐵“剣”・“闘”』などのノベライズ作品を手掛ける。柴那典として、カルチャー分野を中心に、インタビュー記事や単行本の構成、執筆などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
来未
11
小惑星イトカワからサンプルを採取して帰還する…人類初の試み「サンプルリターン」を最大のミッションとして宇宙を航行する「はやぶさ」。プロジェクトマネージャーの山口を筆頭に専門分野を活かしてプロジェクトを成功させようとする職員やメーカー社員…立場の違うも1つの目標に向かうメンバー。プロジェクト発足から20年余り…気の遠くなるような年月、宇宙の広さ、イトカワまでの距離、そんな相手と戦ったメンバーたちに感服です。あんなにも冷静沈着、理論的な山口が「はやぶさ君」と言った時は、愛着、家族、仲間…そんな言葉が浮かんだ。2024/09/06
らいしょらいしょ
3
今日の夕刊で、はやぶさ2がリュウグウに着地したニュースを見て、さらに感慨深く読み終えた。7年もの間、ハラハラしながらこのミッションを見守ってきた当時のメンバーに比べるべくもないが、良かった。としか言いようがない。山口さんってすごいな。じょっぱりで諦めなくて有能で。でもバトンは渡しちゃったのか。はやぶさがだんだん重要なミッションを担った忠実なワンコのような気がしてきた。満身創痍も、微弱な電波を送ってきた時も、なんていじらしい。レプリカはやぶさを科学館に見に行ったことを思い出した。2の帰還も、心から待ちたい。2019/02/26
ノラネコ生活
3
渡辺謙が主役の映画のノベライズ版。 山口プロジェクトマネージャーを軸にはやぶさの活動を書いている。 あきらめない姿勢が読んでいるとヒシヒシと感じられるが、7年の活動を2時間の映画にまとめるとここも良いんだよなと思える話が細かく書かれていなかったりで残念である。 これだけを読むのであれば、原作の「はやぶさの大冒険」を読むことをおすすめする。2012/08/11
Range
2
覚えているだろうか。2010年、小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」から岩石サンプルを持って帰ったことを。当時とても話題になった事柄であるが、その道のりは、7年にもわたるとてつもない苦難の連続だったことがこの本を読んでひしひしと伝わった。それと同時に、諦めないことが大事ということも強く伝わってきた。2017/05/29
久美
2
言わずと知れた映画の原作。私、映画未見なのですが、難しい専門用語や名称もわかりやすく書いてありました。はやぶさのカプセルを東京駅に見に行ったことを思い出しながら読みました。相次ぐトラブルにも負けない男たち(女性もいますが)にヒラハラドキドキです!!2012/07/07