出版社内容情報
大人の恋愛事情に巻きこまれた勝利は?
アパートの大家である森下家の兄弟ゲンカの仲裁に入った勝利は、顔面にパンチを食らい、歯が折れてしまう。寝込む勝利の部屋を星野りつ子が訪ねてくるが、突然かれんも鴨川からやってきて…?
内容説明
楽しい焼肉パーティー…のはずだった。オーストラリアから一時帰国した秀人さんを囲んだにぎやかな会が、一転、激しい兄弟ゲンカに。さらに運の悪いことに、仲裁に入った勝利の頬に強烈なパンチがはいった。顔面が腫れ、歯を失い、部活を休んだ勝利のもとを星野りつ子が見舞いに訪れ、これまでとは違う一面を見せる。一方、かれんはひとり悩みを抱えているが…。セカンドシーズン第3弾。
著者等紹介
村山由佳[ムラヤマユカ]
1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優愛
73
好きになっちゃいけない人の定義ってなんだろう。考えても分からないのはきっと明確な線がないから。好きになるのは悪いことじゃないし、まして非難されることでもない。でも状況が許さなければ諦める他ない恋だって確かにあるんだって認めざるおえなくなると少し悲しくなる。歳の差だってその問題点として有り得るからこそ勝利は悩みが尽きないのだけれど。かれんもやっと仕事に慣れ始め、勝利との恋愛にも余裕が出来てきた感じがします。勝利は勝利でまだりつ子との間にしこりを残したままなのが何とも難しい所ですね。2014/12/16
takaC
54
文庫版あとがきにてわざわざ「皆さんを悲しませるようなラストはかんがえていません。」と断言している真意は何だろうか。深読みする必要はない?2011/07/13
扉のこちら側
52
初読。いつかやがて来る別れの前に、間に合ううちに、愛を伝える。2012/08/24
えりこんぐ
51
2nd season③ 大家さんの森下兄弟の喧嘩に巻き込まれて怪我するショーリ。歯が、、痛そう! 星野りつ子の存在が、ショーリの中で複雑な事になってたのね。。ちょっと不穏な気配をちらつかせてのエンド。気になる。【積読10】2021/01/18
だまだまこ
51
おいコー再読、13冊目。今回は大家の森下さん家族との関わりが濃厚。秀人さんの「好きになっていけない人」への思い、勝利と語る恋についての話は重みがあって、色んなことを思い出して切なくなったりした。相手と過ごす時間そのものがほしい、一緒に過ごすことで気持ちが変化するならその変化も味わってみたい…というストレートな愛の形が一途でかっこいい。今回大怪我を負った勝利だけど、まだまだ波乱の予感…。2020/06/03