内容説明
この国が行き着く姿とは…。スラム化した東側と西側とに二極化した東京。ネットワークというテレビ組織に多くの産業が吸収されてしまう一方、映画産業は東京湾の人工島で独自の発展を遂げる。折しも、ネットワークを通じた連続予告殺人に、番組は高視聴率を獲得。私立探偵ヨヨギ・ケンが事件の真相に迫るべく、人工島へと潜りこむ!日本の近未来図を壮大なスケールで描くエンタテインメント大作。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋生まれ。「感傷の街角」で小説推理新人賞、「新宿鮫」で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞受賞。「新宿鮫無間人形」で第110回直木賞、「パンドラ・アイランド」で第17回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーコ・オクダ
26
B・D・Tの続編。銃を捨て、探偵業を引退していたケン・ヨヨギが再び立ち上がるー的な。舞台&設定は、現在の東京を含んだ関東中心部の近未来。ネット社会とムービー産業を中心に経済が回る→当然、金のニオイのするところでは犯罪が起こるわけで…。ケンが昔の勘を取り戻しつつ、事件の核心へ迫っていくのを目で追うのは楽しいんやけども、近未来設定がどうも馴染めず(苦笑)何か全部作り物クサくてーーーでも、そういう想いに行き着いたというのは強ち残念な事ではなく、一応、大沢センセの狙いどおりのようで…?何だか複雑な読後感。2018/10/18
nz
21
再読!一度読んだことがあるせいか、なかなか差し迫った緊迫感やドキドキ、ハラハラを感じられないまま読了(detailは全然覚えてないくせに)。世界観やスケールの大きさ、構成は素晴らしかったと思います◎ひとつ気になるのはこの新東京の共通言語。これだけカオスになってもやっぱ日本語なのかな〜?いつもながら大沢さんの描くヒーローはかっこいい。「自分がかわらないでいるのはかまわない。だが自分以外のものにかわらないことを望んでも、そいつは無理だろう。」というセリフがお気に入り(*^^*)2013/09/17
Yukari
17
初めて読んだ作家さん。 ハードボイルドはどんなに面白くても、途中で心折れかけるけどこんなに分厚い本をノンストップで読んだ自分にビックリ。 謎が謎を呼んだり、ヨヨギケンがいろんな危険にさらされたりハラハラした。ラストはやっぱりって思わせといての…な展開にグッとなった。2015/07/12
佐島楓
16
ストーリーはいつもの安定した大沢作品。舞台設定がフィクションだと笑い飛ばせなくなってしまっている混迷した現実と重なり、暗澹たる気持ちになった。2012/10/30
nonたん
14
いけねぇ・・・これ、読んだやつだった・・・タイトル忘れてたよ。ヨヨギ・ケンで思い出した。遅いっつーの!まぁ、アマンダにまた会えたから良しとするか。悪女なんだけどねぇ・・・2010/08/25
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