内容説明
神代エリカは、「正統な」吸血鬼の父を持つ女子大生。友人たちと行った年末の混み合うデパートで、突然起こった火事騒ぎに巻き込まれてしまう。どうやら、視線を向けるだけで火をつけられるという恐るべき超能力を持った女性のしわざらしいのだが…!?花の女子大生になったエリカたちが、怒れるおばさまパワーに挑む!?全三篇を収録した大人気シリーズ第三弾。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年福岡県生まれ。桐朋高等学校卒業。76年、サラリーマン生活のなかで執筆した「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞、ミステリー界に新風を吹き込む。以後、幅広い分野の小説を発表、ベストセラー膨大。2005年度日本ミステリー文学大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
114
エリカと父で吸血鬼のクロロックの波瀾万丈の日常生活。エリカの母親は日本人だがすでに亡くなっており,エリカと同世代の女性と父親は再婚している。エリカの2人の友達も登場する。 吸血鬼社長 がんばる、吸血鬼よ故郷を見よ、悪魔は夜によみがえる、吸血鬼博覧会の4本立て。博覧会には,松本という名前の電気会社で、松下らしい人物が登場する。ときどき悪者の吸血鬼が登場するが,位置づけがうまく飲み込めないことがある。エリカの透明感のある性格が,すべてを解決しているのかもしれない。2011/06/04
きなこ
15
シリーズ3巻。エリカたちはずっと高校生のままなのかと思ったら、この巻から大学生に。と言ってもそれぞれのキャラの個性が変わらないままなので読んでいて楽しい。弟の虎之介くんの活躍も今後楽しみです。2013/12/24
coco夏ko10角
15
吸血鬼シリーズ第3弾。前作で社長になったクロロックがなんとか仕事を頑張ってるのが面白い。クロロックが若かった頃の話もちょっと出てきて良かった。 吸血鬼社長、がんばる/吸血鬼よ故郷を見よ/悪魔は夜によみがえる/吸血鬼博覧会2013/11/16
白雪ちょこ
12
シリーズ第3作品目。 どこかまだ、昭和感が漂っているレトロ感もあって良い。 表題作である内容に至っては、エリカはもちろん大活躍しているが、クロロックの昔の時の話など、いろいろ繋がりを短編でまとめられているのは、良かったと思う。 しかし、今回の夫婦2人の悲しき結末に至っては、どこか重い部分もあった。 ここまで引っ張っておいて、結構オチに至っては、サラっとしているところが作者の見所の一つ。 今後も、この親子の活躍を見守っていきたい。2025/05/02
糸巻
10
シリーズ第3弾は表題作を含む4話の短編集。エリカ、千代子、みどりは揃ってN大学へと入学し大学生になる。クロロックも会社社長として順調のようだ。先の2話はそんなのアリかと思わせる犯行だが、そもそもクロロックとエリカ自体がフツーではないので、まいっかと素直に受け入れてしまうファンの性よ。表題作になっている2話目では、クロロックのトランシルヴァニアでの若かりし頃について触れられており、普段虎ちゃんの育児で良きパパをしている彼のルーツが少し知れて暖かい気持ちになった。2018/02/06