内容説明
子供時代の春夏冬を過ごした庄内の豊かな田んぼ。通りすがりの犬や猫。はぐれてしまったぬいぐるみのキツネ―。記憶の底からそっととりだした出来事、日々の暮らしで見つけたささやかだけれど大切なものについて、ていねいにていねいに書き綴る。文筆家、本上まなみの伸びやかな才能に心が満たされるエッセイ集。いろんな場所に連れて行ける小さなサイズになりました。
目次
1 子どものころ(大好きな、大好きなふるさと;あんなに小さかったのに ほか)
2 たべて、あそんで(大好きメンチ;あつくなきゃ、ね ほか)
3 小さな旅、遠い旅(さくら、さくら;くねくねつづく ほか)
4 どうぶつ大好き(ご近所どうぶつ;とうきょうのカイツブリ ほか)
5 本棚から(らもさんにご相談;私の初めての本 ほか)
著者等紹介
本上まなみ[ホンジョウマナミ]
1975年東京生まれ。大阪育ち。女優。また番組の司会や、ナレーター、声優としてなど幅広く活躍。エッセイスト、絵本作家としての評価も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
104
著者の本上さんのことをあまり知らずに手に取りましたが、正解でした。読んでいて、懐かしい気持ちになったり、共感を覚えたり、ほんわかとした気持になりました。本上さんの飾らない文が好きです。平易な言葉で日常や思い出を綴っていて、特別なことが書かれているわけではありません。でも、独特の感性も感じます。その感性に、とてもシンパシーを感じるのです。特に、食べ物のことは... メンチカツのお話に登場するのは、きっとあのお店のこと。そして、近くの公園で熱々を食べる幸せ。この一文だけで本上さんを大好きになりました。2020/12/05
ぶんこ
40
見た目ふわふわインドアな感じの本上さんが、フライフィッシング、登山、キャンプが好きとは意外でもあり、好感度アップでした。 特にいいなぁと思ったのがキャンプと読書と実家のオカン。 小さい頃からのワイルドなキャンプ経験は、親の影響大ですね。 本上さんの娘さんも将来楽しみです。 子供の頃、親といったキャンプ、結婚前にグループでいったキャンプと懐かしく思い出せたのが嬉しかったです。2015/03/27
いちろく
33
紹介していただいた本。オレ!?本上まなみさんの、オレ、というコトバにTVでの女優さんのイメージしか知らなかった私は戸惑いましたよ。でもね、読み進めていくと、オレ、がシックリと来るんですよ、不思議と。あ~、本上まなみさんは、オレ、でなくちゃ駄目!と最後にはなりますから。あと、解説の森見登美彦さん、本上さんの事が大好きなのですね。その様なコトバは一切出てこないのですが、よく伝わりますよ。読んでいて温かくなる、日常を描いた本上さんのエッセイ。紹介感謝!2016/10/04
きあら
17
プレバトでの本上さんの句の表現好きなので読んでいた本。子供時代のこと、食、旅、動物、本について数ページずつ綴ったエッセイ。飾らなくて、元気ハツラツ。それでいて感受性豊か。フルポン村上さんもそうでしたが、元々は短歌をやられていたのですね。解説は森見登美彦さん。2024/04/15
うりぼう
13
へもへもと縁側で日向ぼっこしてる感じ。好きだな~。誰を責めるわけでなく、何か悩むわけでなく、ほのぼのとした子ども時代、多忙な中でも自分を見失わない確固とした今があります。過去のエッセイより、動きすぎの感はありあますが、現代には、貴重な生物だと思います。2009/11/01