内容説明
ガンジーの「非暴力・不服従」という抵抗運動は宗主国イギリスを追い詰め、インドを独立へと導いていく。大戦後の植民地独立の象徴となった。一方、パレスチナではイスラエル建国がなされ、今に続く紛争が始まった。世界は米ソを軸に二極化し、冷戦のなか、キューバのミサイル基地問題でケネディとフルシチョフは激しく対立。世界は新たな大戦の危機を迎えた。激動の20世紀後半を描く。
目次
第1章 インド独立とネルー
第2章 毛沢東と文化大革命
第3章 イスラエルとパレスチナ問題
第4章 自立するアフリカ
第5章 ケネディとキューバ危機
第6章 ヴェトナム戦争とアメリカ
第7章 ゴルバチョフとソ連の崩壊
第8章 そして未来へ
著者等紹介
相良匡俊[サガラマサトシ]
1941年鳥取県に生まれる。東京大学文学部卒業。パリ第一大学留学後、東京大学大学院博士課程満期退学。法政大学助教授等を経て、法政大学社会学部メディア社会学科教授。専門はフランス近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hiro
62
『ビリギャル』を読んで、息子に世界史の勉強をさせようと手頃なこの文庫版全巻を大人買いし、ちょうど3ヶ月かかって読了した。第二次世界大戦後の米ソ冷戦、アジア・アフリカ諸国の独立、中国の毛沢東と文化大革命、イスラエルとパレスチナ問題、キューバ危機とベトナム戦争、ソ連の崩壊と、身近な現代史の10巻だった。この本で一番驚いたのは、山川出版社の本とならんで、池上彰さんの本『そうだったのか!』のシリーズ4冊が参考文献になっていたことだったW 『そうだったのか!』でまだ読んでいない中国・アメリカの2冊も読もうと思う。2015/10/11
竹城 俊之介
55
いよいよ最終巻かと思うと感慨深い。 ◼️インドはイギリス植民地時代、そうとう辛酸をなめた。ガンジーの非暴力不服従はめちゃくちゃ立派な運動だし理想に満ちあふれている。ネルーはガンジーの思想を現実的に軌道修正した印象。どちらも立派で、二人の偉人とインドの人々の努力で独立を勝ち取りました。 ◼️この巻には若干出てきましたが、アフリカ、南米、北欧、東南アジアの歴史は扱いが少な目です。覇権国や大国以外はどうしても軽めになっちゃいますね。自分で調べねば。 世界史全体の流れを掴むのに読みやすいシリーズです。2021/01/20
糜竺(びじく)
38
世界史を学んでみようと思い、漫画で読む事にしました。最終巻です。この巻ではイギリスからのインドの独立、毛沢東と文化大革命、イスラエルとパレスチナ問題、キューバ危機、ベトナム戦争、ソ連の崩壊、などについて描かれていました。衝撃を受けたというか大変だったんだなと感じさせたのは毛沢東の文化大革命です。毛沢東はこの漫画を読むとかなりの正義感で改革をしようとしたのでしょうが、結局、若者達を惑わし国を混乱させて、トンデモない事をしでかしてるなと実感させられました。正義感も一歩間違うと厄介なものだなと思いました。2019/02/09
karutaroton
6
ようやく全10巻読了。人間は今現在に至るまで、変わらず短所を抱えてるなあと思うけど、全体としては良い方向に向かってんのかなあ?とか思った。2022/08/14
がんぞ
5
随一の勝者としてアメリカは共産主義拡大を食い止めようとして西ヨーロッパ復興に資金を与え、ソ連は「自由化」を食い止めようとして東欧諸国の内政に露骨に干渉。朝鮮戦争とは何だったのか?/チャーチルの“鉄のカーテン”発言に『戦後』は象徴される。彼はいずれソ連が核を持つことを予測し、「その脅威は相互のものでなければならない」と保有に乗り出した。フランスも植民地戦争のあと再登板したドゴールのもと栄光の復活を求め…キューバ危機…ベトナム戦争…東京五輪の開催中、三年(人為的)大飢饉で食うにも困っていたはずの支那が原爆実験2017/04/06