内容説明
廃止寸前のオンボロ地方競馬場。賞金は激安、集まるのは他で勝てなくなった馬ばかり。しかし、若手ジョッキーの一輝はそこで世界制覇の夢を追い続けていた。彼は、持ち前の「豪腕」で馬にラストスパートをかけさせる戦法で勝ち星を重ね、大レースに出るチャンスをつかむ。だが直前で落馬事故に遭ってしまい―。逆境に負けず、勝利を信じて疾走し続ける騎手を描いた青春小説。文庫書き下ろし。
著者等紹介
松樹剛史[マツキタケシ]
1977年静岡県生まれ。大正大学文学部日本語・日本文学科卒業。2001年「ジョッキー」で、第14回小説すばる新人賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
148
地方競馬騎手、地方競馬厩務員、中央競馬騎手二人からの視点から書かれた物語。地方競馬と中央競馬の待遇の違いにスポットをあてると同時に、レース中の騎手心理も鮮やかに書かれ、リアル感あるのだけど、ラストからエピローグにかけて、駆け足すぎて、話が飛んだり、ゴチャゴチャしてて、わかりづらく、ちょっと中途半端で消化不良な感じ。競馬が好きなら、それなりに面白いとは思う。オグリキャップ、ライデンリーダー、メイセイオペラのように、地方競馬から中央競馬で通用する馬が、また現れてほしいですね。2023/02/11
BlueBerry
49
ジョッキー」がかなり面白かったので読んだ次第。これも面白かったです。読メの登録数が少ないのは、やはり競馬とゆーものに抵抗があるのかな。多分競馬にあまり興味がない人でもスポーツとして楽しめると思います。続いて「きみはジョッキー」のシリーズも読みますよ。これはジョッキーよりも短くて読み易そうなのでお勧めしておきましょうかね。2013/12/18
かんちゃん
12
かなり前に松樹さんの代表作である『ジョッキー』を読んで以来、久しぶりの松樹剛史さん。 ちょっと辛口のコメントになってしまいますが、設定がよくあるパターンすぎませんか?地方の破天荒ジョッキーとその家族、中央の大馬主、同級生ジョッキーと意地悪な先輩などなど。小説というよりは、マンガの方がしっくりくるなぁ。。。 辛口コメントで申し訳ありません。 2015/04/24
浅見ヨシヒロ
12
再読。舞台はある地方競馬。こういう閉ざされた競馬サークル内の話はなんとなく好き。最初はクズだった良血クンもイイとこあるじゃないか笑競馬好きな方は是非読んでみてください。2014/05/14
Chiyoka
10
「ジョッキー」に続き松樹剛史氏2冊目。地方競馬の厩舎で働く人達の苦労、レース中の騎手達の駆け引き等、興味深く読めた。一輝の一人称が「俺」「オレ」と変わる内面の変化も悲しい。ただ、ラストは少し盛り上がりに欠けたかも。消化不良な感じで終わってしまった2018/03/05