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集英社文庫
雷蔵好み

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087460612
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0193

内容説明

日本映画全盛期の一九五〇年代から六〇年代、稀代の役者と称され一世を風靡した市川雷蔵。六九年三七歳という若さで肝臓ガンのためにこの世を去るまで、「眠狂四郎」「若親分」「陸軍中野学校」などのシリーズや、三島由紀夫原作の「金閣寺」を映画化した「炎上」など数多くの文芸作品にも出演した。今なおファンに惜しまれ、高い評価を得ている。その雷蔵の生き方に激しく迫る評伝小説。

目次

いまなぜ雷蔵なのか
出自から
養子縁組
市川雷蔵の誕生
歌舞伎から映画へ
現場における雷蔵
トップ・スターの座
全盛期の大映京都
雷蔵まんだら
煩悶
狂四郎あそび
不吉な翳り
雷蔵好み

著者等紹介

村松友視[ムラマツトモミ]
1940年生まれ。編集者を経て文筆業へ。82年「時代屋の女房」で第八七回直木賞、97年「鎌倉のおばさん」で第二五回泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

駄目男

4
日本で一番好きな役者は誰かと問われれば迷わず市川雷蔵と答える。あの惚れ惚れとした立ち居振舞いは眠狂四郎役によって極まれりと言いたい。仕事以外での写真を見ると本当に驚くが、黒縁眼鏡をかけた公務員のような人で雑踏の中を歩いていても誰も雷蔵と気が付かなかったと言われているが、一たびメーキャップしてカメラワークの前に立つと別人かと思えほど変わってしまう。雷蔵が醸し出す、虚無感、孤独感、影という世界、そしてあの美声とニヒルさがたまりません。人気絶頂のさなか若くして逝った雷蔵さんはさぞ無念だったことだろうに。2018/08/21

桑畑みの吉

2
1969年、人気の絶頂期に37歳で死去した映画俳優の市川雷蔵、本書はその短い生涯を考察する評伝である。複雑な出自(二回も養子になっている)~歌舞伎役者~映画界入り~闘病までが当時の資料や関係者への取材をもとに描かれている。特に本人が語る自身のファンクラブ会報での挨拶文の引用が興味深かった。しかし著者自身も複雑な家庭で育ったせいか雷蔵の出自に関する考察が多すぎると感じた。最大の人気シリーズ『眠狂四郎』は複雑な出生のキャラだが、演じた本人の生涯を何でも家庭環境に結びつけて考えるのは行き過ぎではないだろうか。2020/10/30

Gen Kato

1
再読。村松氏自身の人生を重ね合わせての雷蔵評伝。情に溺れず、さりとて離れず、絶妙な距離感と視点で描き出される不世出の役者の一生。いい本を書いてもらったなあ、と雷蔵ファンとしてはただ涙。今後も何度も読み返すでしょう…2015/08/13

南註亭

1
映画関係者へのインタビューと藤井浩明氏による解説は資料性が高いものの、「雷蔵本」としては落第でしょう。文体も気色悪いが、寝言か独り言のようなものではあっても「雷蔵論」ではありません。あとがきで、「作品論、映画論、役者論に傾かぬよう心掛け」とあるが、インタビューや引用やエピソードがなかったら人物論にもなっていません。裏表紙には「評伝小説」とありますが、評伝でも小説でもなく、感想文がせいぜいのところ。インタビューと解説は☆5つですが、地の部分は−5でももったいない、と思う。2011/05/07

コホン

0
失礼ながらどんな人だかちっとも知らないのですが、なぜか買っていた本。この本の中で紹介されている「金閣寺」を映画化した「炎上」というのを見てみたいと思った。2012/07/07

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