内容説明
心が壊れて捨てられた女たちを預かり、「オーバーホール」することがわたしの仕事だ。そして今、一人の女を捜して、広大な庭園をさまよっている。「明日からここに住みます」というメモを残してその人は姿を消した。彼女を譲り受けた頃、わたしには他に三人の女がいた…。官能を仲立ちに、人間はどこまで深くお互いに関与できるのか。男と女の関係性を問いかける、救済という幻影の物語。
著者等紹介
村上龍[ムラカミリュウ]
1952年長崎県生。76年「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞受賞。81年「コインロッカー・ベイビーズ」で野間文芸新人賞受賞。以後、受賞歴多数。常に意欲的作品を発表し続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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来未
14
村上作品。わかっちゃいたけど難解…独特…様々な境遇で壊れてしまった女性を「信頼という概念を教え」オーバーホールする男。壊れてしまった女性達のミユキ、マキ、さやか、麗佳。この4人の内面の深い深いところを緻密に繊細に、何も隠すことなく正直に描く展開に読んでいてとてつもない疲労感を感じた。性的な描写が次々と出てくるが、メンタル的な性的描写なだけに、単なるエロでもなくとにかく複雑。レビューをまとめてもなかなかまとめられない。ということでこの辺で終わりにしときます。わけわからないことを綴りそうなので…あぁ〜疲れた…2023/05/08
Hong Kong
10
村上龍だからよんだんだけどさ。。。。。。 おっ、よく見たら表紙の女性の体がきれい!?2020/03/16
moonchild
6
賛否両論の作品のようですね。私はダメでした。『○○だが、△△ではない』とか『ミユキがメモを残したが、ミユキか書いたメモなのかはわからない』の様な言い回しばかりでイライラしました。それでも最後は何らかの結末があると思いきや…。もうちよっと読み込めば、印象もか変わるんだろうか?それにしても主人公は相当歩いています!おそらく10キロ以上。2014/11/15
めい
3
何度読んでも面白い。2014/11/10
ゆとりちゃん
2
精神が壊れた女をオーバーホールする主人公の話。謎の庭を延々と歩いているなかで過去の女との出来事の回想シーンが入ったりするので主人公の思考を監視してる気持ちになった。他人は他人を救うことができないけど、他人に救われることはあるって言葉が印象的だった。最後まで読んだけど不完全燃焼というかオチがないなと思った。2019/09/22
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