出版社内容情報
村上 通哉[ムラカミ ミチヤ]
著・文・その他
内容説明
東山魁夷と特別な親交を結んだ中学教師がいた。1980年、文化祭の企画が縁のはじまり。翌年、著者は生徒たちと展覧会に招待され、子どもたちを大人と対等に客人として遇する画伯の態度に感動する。子どもたちへのまなざしが共感を生んだのか、東山夫妻との交流は続いた。「あの方にして、あの絵あり」。著者が目の当たりにした、巨匠の知られざる素顔。魁夷作品の鑑賞に奥行きを加えてくれる感動の書。
目次
「風景との出会い」
文化祭「国語教科書原作者生原稿展」
「唐招提寺への道展」
修学旅行
修学旅行の後で
市川へお礼に伺う
子どもたちの卒業
東山魁夷装画『子どもたちへの詫び状』
筑豊絵本館
東山すみ夫人筑豊絵本館来訪
訃報
東山魁夷先生をしのぶ旅
著者等紹介
村上通哉[ムラカミミチヤ]
1932年福岡県生まれ。新潟大学人文学部卒業。55年福岡県田川郡にて中学校教師となる。84年病気退職。94年「筑豊絵本館」開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
91
筑豊の小さな町の中学校の文化祭で「国語教科書原作者生原稿展」を行った村上学級。多くの著名な文化人が生徒の要望に応え原稿を送ってくれた。その一人が東山魁夷画伯。それを機縁に村上先生や当時の教え子と東山画伯との20年の交流が綴られている。日本を代表する大家でありながら、謙虚で思いやりに溢れた東山画伯の人となりに感動を禁じ得ない。優れた文章家でもあった画伯、画伯の著書も読んでみたい、唐招提寺の障壁画もいつかは鑑賞したいと思った。美しいものはどんな人の心も圧倒する。表紙の「花明り」をいつまででも眺めていたい。2020/01/14
小梅
80
東山魁夷の人となりが良く解る書である。誠実な人柄があの素晴らしい作品から感じられてるのだなと思った。2019/01/11
山猫
18
幼い頃の義母は画伯と面識があったらしく、その名をよく耳にしたので、興味を持ったが、どうもこの著者は虫が好かない。多分、画伯が中学生を一人前の人間として接する態度に感動したと言いながら、自らが学校を退職する前後のことを記した部分で、実は女性を蔑視している本性が明らかになっているからだろう。そして、(この手の本には多かれ少なかれあることではあるが、その限界を越えた)自慢が鼻につくのだ。そんなわけで、もう沢山。画伯の画集を見てイライラを鎮めることにします。2018/12/13
ヤギ郎
16
東山魁夷展を見に行くにあたり,その予習として購入。画家東山魁夷と国語教師とその生徒の運命的な関係が描かれている。本書は「画家」としての東山魁夷ではなく,「人間」の東山魁夷を描いている。巨匠と呼ばれる人の立ち居振る舞いから多くを学ぶ。2018/11/29
ごいんきょ
11
東山魁夷。画が巧いだけではなく、人間的にもすばらしい人です。2019/01/16
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