集英社文庫<br> ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語〈下〉

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集英社文庫
ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087457032
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

母の歌は海も時も越え、響いている――。命がけの航海の末、マカウの地にたどり着いたチカップ。母に聴かされたアイヌの歌を拠り所に、故郷のえぞ地への思いを持ち続ける…。物語と言葉が多重な層を織りなす長編。(解説/川村 湊)




津島 佑子[ツシマユウコ]
著・文・その他

内容説明

日本でキリスト教徒の迫害が進む17世紀。アイヌと和人の子チカップは、兄と慕うジュリアンと共に、命懸けの航海の末マカウの地に辿り着く。母に聴かされたアイヌの歌を拠り所に生きるチカップは、キリスト教の信仰に惹かれつつも、故郷のえぞ地への思いを持ち続けていた。マカウも安住の地とはなり得ず、少女は再び航海に身をゆだねる。物語や言葉が多重な層を織りなす、著者最後の長編小説。

著者等紹介

津島佑子[ツシマユウコ]
1947年東京都生まれ。白百合女子大学文学部英文学科卒業。父親は太宰治。71年に第一作品集『謝肉祭』でデビュー。76年に『葎の母』で第16回田村俊子賞、77年に『草の臥所』で第5回泉鏡花賞、78年に『寵児』で第17回女流文学賞、79年に『光の領分』で第1回野間文芸新人賞、83年に「黙市」で第10回川端康成文学賞、87年、『夜の光に追われて』で第38回読売文学賞、89年に『真昼へ』で第17回平林たい子賞、95年に『風よ、空駆ける風よ』で第6回伊藤整文学賞、98年に『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞、2002年に『笑いオオカミ』で第28回大佛次郎賞、05年に『ナラ・レポート』により芸術選奨文部科学大臣賞と紫式部文学賞、11年に『黄金の夢の歌』で毎日芸術賞を受賞。16年2月18日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

7
解説にもあるように多層的な構造を有している作品であるため、包括的な感想を述べにくいというのが正直なところ。日本におけるキリシタン弾圧、マカオやアジア周辺における複雑な国際関係の軋轢、いわゆる新教と旧教との対立、アイヌの迫害…そうした様々な弾圧や争いに翻弄され、虐げられる人たちの姿は、今更ながらに切なく痛ましい。切ないと言えば、お互い深く慕い合い、幼い恋心を育みながらも、結局結ばれることのなかったチカとジュリアンの姿も、なんとも儚く切ない。特に最後の別れの場面での二人の抱擁シーンはこの作品の白眉と言える。2024/12/03

fukufuku

3
作者の遺作。 個人的に、キリスト教を含む一神教には胡散臭い思いしかないためか、物語の途中はクリスチャンの皆々様の欺瞞と傲慢が鼻につく。が、それはそのまま、チカというアイヌ和人ハーフの少女のアイデンティティーにも関係していく。 チカップは鳥、ワッカは水。冷たく清き水の流れる川の地で生まれ育った私にはアイヌは近いのに、何も知ろうとしてこなかった遺恨の民族であり文化だ。小さい頃、アイヌはいるらしいけれど、日常では見えない、ぼんやりとした人たちだった。幼い頃からの自らの無神経な無関心が悔やまれる。2022/06/09

amanon

1
あくまで兄妹という関係を維持しつつ、互いに言葉に表せない恋慕を抱くジュリアンとチカ。そしてその思いは一度も交差することなく、二人はその後相見えることはなかった…その二人の姿を軸に描かれる激動の歴史。キリスト者同士、あるいは日本人同士の醜い争い、そしてアイヌやキリシタンへの日本人の酷い迫害…こうした様相は多少なりとも現代の日本にも通じるものがある。そして、本篇終盤の多くを占めるチカのジュリアンへの手紙が何とも言えず切ない。年を取り孫がいる身になっても、ジュリアンに語りかける言葉が一貫しているのが美しい。2019/04/14

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