出版社内容情報
あした起きることが見える、他人の心の声が聞こえる、周りに虫が集まってくる……。どうして僕らには不思議な能力があるのだろう? 自らの存在に悩む6人の子供たちを描く感動連作。(解説/大矢博子)
井上 夢人[イノウエユメヒト]
著・文・その他
内容説明
どうして僕らには不思議な能力があるのだろう?あした起きる出来事が見えてしまう8歳の少女、他人の心の声が聞こえてくる中学生の少年、周りにありとあらゆる昆虫が集まってくる4歳の女児…。自らの存在に悩む、小さく弱い選ばれし者たち。でも、一つになればきっと強くなれるんだ。能力に苦しみ、孤独に怯える6人の子どもたちの目に映る希望の光とは―。力強くもあたたかい感動連作。
著者等紹介
井上夢人[イノウエユメヒト]
1950年生まれ。徳山諄一氏と岡嶋二人を結成し、82年『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。89年にコンビ解消後次々と作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nobby
139
預言者に斬鉄電撃など圧倒的攻撃陣にヒーラーまで登場とは何と豪華で魅力的なチームいざ見参な序章と思いきや、作品の本意がそこにないのは残念…だってメンバー6人それぞれ並べて描く連作短編の章タイトルがまんま「あした絵」「空気剃刀」「虫あそび」なんてワクワク過ぎるから(笑)その一方で、特殊能力を持つのが幼き若き面々が故に、傷つけられ悩み苦しむ様子がせつない…ようやく最終章ラストでの待ちに待った超能力連携炸裂は少しあっけないものの感動に繋がるのは悪くない。その予定調和な奇跡にむけて虫の躍動させどころが絶妙に上手い!2021/01/16
H!deking
102
久しぶりに井上の方の夢さん。不思議な力を持った6人の子供たちを描いた連作短編集。力が凄すぎてみんなそれぞれ社会には適合しづらく、孤立してしまった子供たちが最後の章で集まり.........。的なお話。いやこれめちゃくちゃのめり込んだ。やっぱり夢さん面白いわー。俺が以前書いたこけしマンと通ずるところが٩(°̀ᗝ°́)وやめろ!2019/07/21
TAKA
56
超能力を持っていればいいなあと思うのは持ってる人の苦悩が解らないからね。異端児扱いされるのは子供だからであって大人になると扱いから重宝されるまでになるじゃないかな。そこまでの過程が苦しいだろうけど。人を助け未来を予言などをしたら世に必要な人になるんだと思うけど、単純かな。虫だけは勘弁してほしいな。2022/10/18
Junichi Yamaguchi
45
『ちから』… 大好物な超能力物。 持て余すほどの能力を持つ、少年少女の苦悩に読んでいて苦味を感じたが、同じ苦しみを持つ者同士が集まることによって、この先は笑顔が増えていきそうだ。 能力は使い方、使う者次第ということを読後、強く思った。。2018/04/02
つぼ
35
とても面白いのだが・・なんとなく物足りなさを感じてしまった・・2018/06/01