出版社内容情報
大夜会に君臨する黒衣の美女の左腕には、怪奇な黒い蜥蜴の入墨があった。大阪の宝石商の娘の誘拐を予告する怪文書が届く。恐るべき女盗賊・黒蜥蜴と明智の壮絶な対決!!(解説/有栖川有栖)
江戸川 乱歩[エドガワランポ]
内容説明
クリスマス・イヴに開かれた妖しい大夜会に君臨する美女、緑川夫人の腕にはトカゲの入墨が―。大阪の宝石商の岩瀬庄兵衛の元に、娘の早苗を誘拐するという予告の怪文書が届く。身辺を警護する明智小五郎に、緑川夫人が接近。彼女は変幻自在の女盗賊“黒蜥蜴”。冴え渡る頭脳戦、壮絶で切ないラストシーンが胸に迫る―。(「黒蜥蜴」)怪人二十面相が甦る名作(「少年探偵団」)の二編収録。
著者等紹介
江戸川乱歩[エドガワランポ]
1894年三重県生まれ。1965年7月28日、逝去。大正から昭和にかけて日本を代表する推理小説作家。日本推理作家協会初代理事長。正五位勲三等瑞宝章を受章。早稲田大学を卒業後多くの職業を経て、1923年雑誌「新青年」に掲載された「二銭銅貨」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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旗本多忙
20
窮地に陥っても、たんに強がりともとれるような自信に満ちた口調で、平然かつ冷静な行動が出来る明智探偵には、まさに不可能はないって感じですね。意外なとこで人間椅子が出て(笑)探偵が簀巻きさながら海中に落とされた時は、どうなるんだと思ったが、最後はビックリ。怪老人が拾った若い一女性の存在を少しばかり僕は忘れていた(笑)彼女と明智探偵のタッグで謎が解けたが、黒衣婦人こと緑川夫人は観念したのか。2017/06/22
みのるん
16
少年探偵団の大活躍!怪人二十面相も明智の裏の裏をついてくるので結構な読み応えです。作中では“読者諸君”と読み手に呼び掛けており、読み手も物語に入り込んだ立ち位置で楽しませてくれます。2020/12/27
沙織
7
素敵な悪党お二方💕二十面相様と黒蜥蜴様。 『少年探偵団』 は子供に戻ったような気持ちでワクワクしながら読んだ。生まれ変わったら小林少年になりたい!けど二十面相様の部下も良いな、と妄想したり。。2019/10/09
もも
6
どちらも面白かったですが、"黒蜥蜴"が特に好きです。"少年探偵団"が子供向けだったのでこちらも同じだと思ったら、全然そうじゃないくてびっくり。どちらもラストには驚きました。今回も"読者諸君"という地の文の呼びかけが良かったです。次巻も楽しみ。ただ気掛かりなのはあと2巻で終わってしまうということ。2017/02/22
コブタ
4
「黒蜥蜴」読了。面白くて一気読み!美輪明宏さんの黒蜥蜴が印象に有り、場面と重ねてしまった。明智小五郎は天知茂かぁ〜! ラストがなんとも言えずに良い。2018/07/05