出版社内容情報
秀司から手作りの時計を贈られ、プロポーズされた明里。しかし、彼が自分との生活のために夢を諦めることに納得がいかず……。少し不思議で心温まる大ヒットシリーズ、いよいよ完結!(解説/神田法子)
谷 瑞恵[タニミズエ]
内容説明
不仲に思えた両親の絆、亡き妻への秘めた思い…時計店には今日も人々の「思い出」が持ち込まれる。そんな中、秀司が作ってくれているドレスウォッチの完成が近いと聞き、喜びとともに複雑な気持ちになる明里。秀司の元に、スイスの時計工房から手紙が届いているらしいからだ。ともに商店街で暮らす未来を夢見つつ、本当は秀司がスイスで修業を続けたいのではないかと悩み…。ついに完結!
著者等紹介
谷瑞恵[タニミズエ]
三重県生まれ。三重大学卒業。『パラダイスルネッサンス』で1997年度ロマン大賞佳作を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あや
223
シリーズ完結。よかった。ほんとに秀司素敵。ドレスウォッチ、プロポーズ。明里が羨ましい!ちょっと不思議でほっこり、なんか懐かしい気持ちになる良いシリーズでした。帰ってくる頃にはもっと商店街が活気づいてるかもですね。2016/05/21
hiro
203
シリーズ完結編の第四弾。寂れた商店街が舞台のためか、この美容師と時計屋の穏やかでガツガツしていない二人の主人公のためか、それともその両方のためか、この小説の中の時間は緩やかに流れているように感じた。また、明里と秀司の関係が進展して、今までのイライラも解消したこともあって、読んでいて大変気持ちが良かった。そして、このシリーズの第一弾からの謎であった、太一が何者かがわかって安心した。2016/07/07
七色一味
176
読破。潔く完結させましたか。どこぞのシリーズのように、マンネリにならないうちで良かった。それだけでも高評価(笑)でも、結局太一は何者だったんだろうという疑問は残ったなぁ。ま、なんでもかんでもバラせばいいってもんでもないから、これはこれでいいんじゃないでしょうか。時々、津雲神社通り商店街がどうなったのか、ヘアーサロン由井は、安西商店は、飯田時計店は…、きっと気になるだろうな。2016/08/02
masa@レビューお休み中
176
何にでも終わりが訪れる。悲しいとか、嬉しいとか、楽しいとか…。いろんな感情がわき起こる中で区切れというか、節目というかそういう時が必ず誰にでも訪れる。『思い出のとき修理します』も4巻が区切れで最終巻である。今までなんとなく曖昧だったものがひとつずつ形を成して、結論を出さなくてはいけなくなる。秀司と明里の恋の行方であったり、太一の存在であったり、商店街の今後であったり…。ひとつひとつは別々の問題なのに、何かが合わさって、誰かと合わさって化学反応を起こすように変化する。案外日常の変化もそうなのかもしれない。2016/07/31
紫綺
165
シリーズ4作目、完結編。思い出の時を修理する時計店が舞台のゆるい連作短編ミステリー。肩透かしを食らったような幕切れで、物足りなさが残る。2016/08/15