出版社内容情報
日本には昔から今に至るまで、偉大な人物が多く存在した。聖徳太子、天武天皇、本居宣長、太宰治。政治や文学の垣根を越えて、人々の記憶に残る偉業を成し遂げた12人の日本人の姿に迫る!
内容説明
この国は先人たちの叡智によって支えられてきた。古くは推古天皇の時代、民主主義の理想を目ざし「憲法十七条」を作った聖徳太子から、混迷する現代にありながら、皇室は祈りでありたいという一貫した姿勢を貫く美智子皇后に至るまで。歴史、政治、文学、映画に精通する著者が偉大な12人の功績を検証する。小さな島国で脈々と受け継がれてきた同一性とは何か。日本人であることを見つめ直す一冊。
目次
聖徳太子
天武天皇
行基
聖武天皇
本居宣長
明治天皇
津田左右吉
棟方志功
太宰治
小津安二郎
木下惠介
美智子皇后陛下
著者等紹介
長部日出雄[オサベヒデオ]
1934年青森県生まれ。編集者、ライターを経て作家に。73年『津軽じょんから節』『津軽世去れ節』で直木賞、87年『見知らぬ戦場』で新田次郎文学賞、2003年『桜桃とキリスト もう一つの太宰治伝』で大佛次郎賞と和辻哲郎文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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あつ子🐈⬛
8
先人のおかげで今の日本と私がある。それで良いのではないでしょうか。日本凄い!も日本終わってる!もどちらも極端で嫌いなので、こういう書籍は精神衛生上本当にありがたい。選抜の12名も、当然と思う方もいれば私にとって新鮮な方もいて、木下恵介さんの章なんて泣いてしまった。国家が揺らげば、しわ寄せは国民に来るのだから(昨今の紛争のニュースを見ていると特に)大切にしなきゃなと思います。2022/03/17
スプリント
6
人選が非常に多様で詳しく知らなかった人物が多数取り上げられていて飽きずに楽しめました。2016/06/30
へいがぁ
5
文庫化にあたり、タイトルを変えたようですが、ちょっと違うような気がします。原題の方が適切なように思います。棟方、太宰は地元びいきから取り上げた可能性が高いので。全体的に着眼点はユニークなので、面白く読めました。2016/02/24
オサム
1
明らかにタイトルの付け方を誤っているが、大きな知的刺激を受けた本だった。子供の頃から、なぜ同じ時期に古事記と日本書記、似た内容で表現形式の異なる本が出来たのか不思議だったのだが、得心した。説得力のある解釈だ。また個人的に、木下惠介があまり評価されていないことを残念に思っていたが、我が意を得た思い。12人それぞれについて非常に興味深い内容だった。何人もの知識人に、思い入れのある人についてこういう本を書いて貰いたいと思えた本だった。2021/08/21