出版社内容情報
怪異を愛する変人貴公子・宣能に気に入られ、怪異巡りに付き合わされる宗孝。「泣く石」の噂を追って都のはずれに向かった二人が見つけたのは、宣能の隠し子!? 平安冒険譚第2弾!(解説/末國善己)
内容説明
怪異大好きの変人中将・宣能に気に入られてしまった青年貴族の宗孝。「泣く石」の噂を確かめに二人で向かった都の外れで出会ったのは、妖怪ではなく何やら訳ありらしい赤子。成り行きで預かる事になった宗孝だが、その子は中将の隠し子かもしれず…。しかも姉たちの追及に対して苦し紛れに自分の子だと答えてしまったため、事態は更にややこしい方向に!?平安怪奇冒険譚、第2弾!
著者等紹介
瀬川貴次[セガワタカツグ]
1964年生まれ。91年『闇に歌えば』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
111
シリーズ2作目です。主人公たちとその周りの人物たちの性格が楽しいのでしばらく読んでいこうかと思います。この巻では3つの話があるのですが関連性が見られました。特に最後の中編の副題ともなっている話は、生まれたての赤子を主人公たちが拾ってこの若い方の姉たちを巻き込んだ宮中がらみの話です。十二人の姉たちの存在が話を面白くしています。2021/02/02
ううち
89
相変わらず振り回されっぱなしの宗孝さんがかわゆい。初草ちゃんとの絡みは和みます。牛車のカーチェイス(!)は迫力があり、馬に乗った中将様がかっこよかったです。姉君たちが個性豊かで面白い。十の姉上様は一体何者なのか…。中将様とお父上の不穏な空気も気になるところ。2015/01/20
ぽんすけ
87
一番最初の布石を最後でこう回収していくのか~、面白い。一巻の感想書いた後に他の方の感想見てびっくり!「闇に歌えば」と「精霊狩り」シリーズの人か!納得。めちゃくちゃがっつり怪異書いてましたよねwスーパーファンタジー文庫とかコバルト文庫の全盛時代ですね。私はオーラバスター派だったけど、友達が集めてたので飛び飛びで新刊持ってきた時とかに読ませてもらって面白かったです。あの頃の作家さんが現役でバリバリ書いてらっしゃるってすごく嬉しいですね。内容も平安だけど仰々しくなく読みやすいし。たくさんの人に読まれるといいな2023/10/16
愛
84
一巻を読んだ興奮が冷めないうちに読みました。ふむ、なんだか雰囲気が変わったのでは…? 解説にも書かれていたように、一巻と構成を変えていたのが印象的でした。中編で内容がさらに濃くなって、まさに「読者の心を掴んで離さない」という感じです。私の好きな初草ちゃんも活躍してくれて、個人的にも大満足。宗孝の不器用ながらも頑張る姿は、見る者全てがつい応援してしまいます。所々に散りばめられたユーモアも見所。ああ、早く三巻出ておくれ。もう一度平安時代に行きたいのじゃ。2014/10/17
papako
82
シリーズ弐巻。楽しかった!怪異大好き宣能に振り回される宗孝の二人のなんとも言えない空気感が好き。そして、一冊通して伏線が回収されるところも、読んでいて気持ちいいですね。人気あるのもうなずけます。中将には不穏なところもあり、この先ただの怪異好きだけでは終わらそうにありませんね。宗孝と初草はどうにかなるのかしら。登場人物皆が生き生きしている。しかし額に『肉』って!2018/10/31