出版社内容情報
そろそろ大人になって、成熟とゆるやかな下降を受け入れよう。坂の下の湖に向かって、ゆったりと歩いていこう──現代日本での新しい生き方を模索する、「R25」連載の好評エッセイ第3弾。(解説/住吉美紀)
内容説明
ゆるやかな下降路線に入って久しい、平成の日本。格差も広がり、ついついうつむきがちになるけれど、そんなに悲観しなくても大丈夫。下り坂をマイペースに歩いてゆけば、いつかきっと、自分だけのオアシスが見つかるはず―。世の中を広く見つめ、仕事や恋愛、結婚、趣味などさまざまなトピックから、成熟の時代の生き方を真摯に軽やかに提案する。「R25」連載の好評エッセイ第3弾。
目次
だから、どうした!
龍馬はいらない
キーワードは「切断」
平成リョウマ
ひとり勝ちの世界
選ぶは、たのしい
クイズ番組恐怖症
一二月のあなたへ
今二五歳でいること
セルフヘルプ?〔ほか〕
著者等紹介
石田衣良[イシダイラ]
1960年東京都生まれ。97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞を、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞を、13年『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
49
下り坂に入ったような平成の時代。それでもマイペースに歩んでいけば自分の居場所が見つけられると優しく諭してくれるようなエッセイでした。成熟した年代の生き方を軽やかに提案する言葉に癒されます。2025/08/17
美登利
43
「R25」に連載されたエッセイ第3弾。わかりやすい言葉で若者たちへ送るエールで溢れています。リーマンショック後だったりするので少し遡りますが、いまも対して状況は変わってないのだな。それが悲しいことですが、若い人たちには是非とも読んで欲しい一冊です。「不景気だって生きていれば、毎日ちょっとはたのしいことがある」その通りだと思います。人生嘆いていたり、投げ出したりせずに少しずつでもいいから前に進もう!2014/02/11
いずむ
17
“結果の美しさ”ばかりを意識して、真に大切なモノが見逃されがちだと思う。カンペキやリソウなんて、いったいどこにあるだろう。恋も時間もお金も、一冊の本であっても。無い無いと嘆いて俯いていたら、目の前にあるモノでさえ、ちゃんと見えやしないのだ。オンリーワンとか個性とか言いながら、ホントにちゃんと「良いトコ探し」をしているだろうか。今手の中にないモノを、どうすれば掴み取れるのか、ホントにちゃんと考えてみたことってあるだろうか。考えて試して失敗して傷付いて。そうやって漸く、人は少しずつ強く賢くなれるんだ、と思う。2014/01/25
y1
16
石田衣良さんってこういうひとだったんだ。毎日をしなやかに生きる力を持っている人なんだなあ。意地張らずに自分をみつめて、そして愛して、柔軟にならないとやっていけないこともあるよね!力をもらいました。2014/07/21
TOMO
10
作者の考え方に、ウンウンっと共感したり、そりゃどうかな~?と思ったりしながら、知らず知らずに色々と考えてしまう本でした。2014/10/20




