出版社内容情報
妻が語る、真実の中島らも
70年代初頭のジャズ喫茶で、18歳の中島裕之(中島らも)と、19歳の長谷部美代子は出会った。アルコール、ドラッグ、セックス、恋愛と、過激に運命と寄り添った、稀有な夫婦の物語。(解説/鈴木創士)
内容説明
1970年秋、二人は出会い、恋に落ちた。長谷部美代子、お嬢さま育ちの短大生。中島裕之、落ちこぼれの灘高3年生。のちに裕之は「らも」になり、多岐にわたる分野に活躍の場を広げてゆくのだが、その陰にはドラッグやアルコールに溺れ、躁鬱病に苦しむ彼を見つめ、支えつづけた美代子の存在があった。不世出の天才と半生を共にしたベスト・パートナーが、妻の視点でつづる、知られざる「中島らも」。
目次
序章 さよなら
第1章 一生分のキス
第2章 野生種のお嬢さまと温室育ちのシティーボーイ
第3章 結婚しようよ
第4章 光り輝く赤ちゃんさまが降りてきた
第5章 『バンド・オブ・ザ・ナイト』な日々
第6章 中島らも誕生
第7章 二人は一人、一人は一人
第8章 リリパット・アーミーとの決別
終章 あとでゆっくり会おうね
著者等紹介
中島美代子[ナカジマミヨコ]
1951年兵庫県生まれ。神戸山手短期大学卒。19歳のとき、故中島らもと出会い、75年に結婚。コピーライター、小説家、バンド結成、劇団旗揚げと活躍するらもを陰で支えつづけた。(株)中島らも事務所代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
puu
22
中島らもの奥さんがらもの人生を振り返って書いた本。らものエッセイで大体想像はしていたがこの夫婦、メチャクチャだな…。 わかぎの件はやはりという感じだが…わかぎにはわかぎの言い分があると思うけど…コメントしてるのかな。まぁらものファンはそれなりに楽しめる内容だがなんとなく美化がすぎると感じたな。鮫肌の文章のほうがずっと心に沁みたな。2020/04/26
あび
14
らもの作品は大体読んでいて、エッセイも読んできたので、私生活についてもある程度の知識はあった。だが、妻のミーの言葉で綴られる物語はまた違ったらもの姿が映し出されていた。とても良い作品だった。2017/10/08
0607xxx
13
奥さんも相当な人だな…というのが正直な感想。しかし、この奥さんが支えていたからこそ私の好きな作家、中島らもが中島らもらしく生きれたと思う。文章は読みやすく面白い。2013/11/17
miho
12
中島らもの著作物は好きで、へえ、奥さんが本出してると何気なく読んでみたら、想像以上にハードな内容で驚いた。クスリとアルコールまみれで大変だったのは知ってたけど、わかぎさんとそういうことになってたのは知らなかったし、そのとこについて奥さんがそうとう思うところがあったのだろうというのはひしひし伝わってきて、なんだかため息がでてしまった。私みたいな凡人には理解できないファンキーな夫婦生活だ。まあ、私はTVで見かけたもっちゃりした喋り方のらもさんだけ覚えておこうかなあ。2018/07/05
秋の靴下
12
思いの外淋しい本だった。らもさんが選んだ人だから個性的な人だろうし、らもさんに寄り添って生きるのは大変だっただろう。ただなんだか淋しいような、哀しいような、すっきりしない気持ちになりました。2015/08/03