出版社内容情報
人生は自分の気持ち一つで変わるんだ!
結婚式直前に婚約を解消された明日羽(あすわ)。傷心の彼女に叔母のロッカさんが提案したのは“やりたいことリスト"の作成だった。自分の気持ちに正直に生きたいと願う全ての女性に贈る感動の物語。
内容説明
結婚式直前に突然婚約を解消されてしまった明日羽。失意のどん底にいる彼女に、叔母のロッカさんが提案したのは“ドリフターズ(やりたいこと)・リスト”の作成だった。自分はこれまで悔いなく過ごしてきたか。相手の意見やその場の空気に流されていなかっただろうか。自分の心を見つめ直すことで明日羽は少しずつ成長してゆく。自らの気持ちに正直に生きたいと願う全ての人々におくる感動の物語。
著者等紹介
宮下奈都[ミヤシタナツ]
1967年福井県生まれ。2004年「静かな雨」で文學界新人賞佳作に入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
1014
婚約者からの一方的な婚約破棄から始まるストーリーで、あすわが最後には前向きに、また自分の周囲の人間に対しての感謝を気づけて本当に良かったです。宮下さんの文章はとても優しくてキレイなので、読んでいる方も主人公と一緒に心が洗われる気がします。タイトルの意味がわかった時も、ピッタリなタイトルでじ~んと来ました。豆のスープも美味しそうでした。2017/02/25
しんごろ
657
婚約破棄された女性の話!ドリフターズ・リストによって明日羽がどん底から徐々に立ち直っていく姿を、隣で温かく見守る感じの作品でした。明日羽の周りの京、郁ちゃん、安彦等に支えられ、特に明日羽のそばになぜかいるロッカさんのあっけらかんとした性格が、明日羽の立ち直っていくきっかけになったのかも…。気づけばドリフターズ・リストの内容が目茶苦茶だったのに、立ち直るにつれ、まともな内容になってました(笑)そして、リストもいつの間にかにお守りがわりでしたね。なんとなく、よしもとばななさんの作品に似た印象を受けました。2017/10/13
さてさて
606
『やりたいことや、楽しいこと、ほしいもの、全部書き出してごらん』ということで出来上がる『ドリフターズ・リスト』。それは『溺れそうになったものが藁をつかむように縋るリスト』という明日に向かって生きようとする者が綴るやりたいことのリストでした。社会に出て歯車の一部になった自分に疑問を感じた時、自分に自信を失ってしまった時、そんなあなたに是非手にしていただきたいこの作品。とても優しく、丁寧に語りかけてくれる宮下さんの優しさに包まれるのを感じる作品でした。/ 今夜は豆を買って帰ろう。あったかいスープを飲もう。 2021/10/05
mura_ユル活動
525
宮下さん初読み。主人公のあすわ、周りにいる人に支えられ、どん底から登っていく。2年付き合い、2ヶ月後予定されていた結婚が破談。悩みがある時に作るドリフターズリスト。自分の進む道を自ら選ぶこと。そのリストは機会をうかがうためのもの。年長者である叔母のロッカさん、幼馴染の京さんのサポート。また、会社では充分すぎるほど頼りにされているのに、彼女自身の自覚がないのがもどかしい。一人暮らしを始めて初めて知る親の偉大さ。ところで、譲さん、あすわの何がダメだったのか知りたい。2016/12/04
yoshida
478
結婚式直前に婚約破棄された明日羽。明日羽が叔母のロッカさんや友人の京、同僚の郁未達と触れ合いながら、立ち上り、能動的に行動していくまでを描く。毎日、同じ日は無い。こうありたい、こうなりたいといった目標や指針を持つことにより、日々の輝きは変わってくる。勿論、目標や指針は高いものでなくても良い。大切なのは自分が本当にそう思っているかだろう。自分を振り返ると、流されたり目標を見失いがちな日々もある。自分が何をしたいのか、どうありたいのか、自分と向き合い毎日を過ごして行こう。そう思わさせてくれた作品です。2016/08/16