集英社文庫<br> 掌に眠る舞台

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集英社文庫
掌に眠る舞台

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  • サイズ 文庫判/ページ数 296p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087448818
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「だって人は誰でも、失敗をする生きものですものね。だから役者さんには身代わりが必要なの。私みたいな」

交通事故の保険金で帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通い始めた私が出会った、劇場に暮らす「失敗係」の彼女。
金属加工工場の片隅、工具箱の上でペンチやスパナたちが演じるバレエ『ラ・シルフィード』。
お金持ちの老人が自分のためだけに屋敷の奥に建てた小さな劇場で、装飾用の役者として生活することになった私。

演じること、観ること、観られること。ステージの此方と彼方で生まれる特別な関係性を描き出す、極上の短編集。

■著者略歴
小川洋子(おがわ・ようこ)
1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞受賞。2004年『博士の愛した数式』で読売文学賞と本屋大賞、同年『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞を受賞。06年『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリエ受章。13年『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。20年『小箱』で野間文芸賞を受賞。21年菊池寛賞受賞、同年紫綬褒章受章。26年『サイレントシンガー』で毎日芸術賞受賞。『約束された移動』『遠慮深いうたた寝』ほか著書多数。


【目次】

内容説明

金属加工工場の工具箱の上でペンチやスパナたちが演じるバレエ『ラ・シルフィード』。帝国劇場の『レ・ミゼラブル』全公演に通い始めた女性が出会った劇場暮らしの「失敗係」。お金持ちの老人が建てた小さな劇場で装飾用の役者として生活することになった私―。演じること、観ること、観られること。ステージの彼方と此方で生まれる特別な関係性を描き出す、幻想的で美しく奇妙な八編の物語。

著者等紹介

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。88年『揚羽蝶が壊れる時』で第7回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。91年『妊娠カレンダー』で第104回芥川龍之介賞、2004年『博士の愛した数式』で第55回読売文学賞と第1回本屋大賞、04年『ブラフマンの埋葬』で第32回泉鏡花文学賞、06年『ミーナの行進』で第42回谷崎潤一郎賞、13年『ことり』で第63回芸術選奨文部科学大臣賞、同年第4回早稲田大学坪内逍遥大賞、20年『小箱』で第73回野間文芸賞、21年第69回菊池寛賞を受賞。同年紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

89
久しぶりの小川さんの作品集です。すべて短編で「舞台」に関係する話が8つ収められています。最近の傾向として小川さんの話は幻想的な感じを与えてくれて結構よく考えると怖く感じるものもあります。ただやはり文章がお上手なせいかサラッと読ませてくれます。帝国劇場の公演「レ・ミゼラブル」のすべてに通い詰めた女性が出会う人物の話が印象に残りました。2026/05/17

ばう

49
★★★短編8篇、全てのお話に「舞台」が関係している。登場するのは箱の上で工具のバレリーナを踊らせる女の子、劇場に住む失敗係の女性、舞台は見ずに俳優のサインだけを集める女性など。小川洋子さんらしいちょっと不思議な雰囲気の話が多めだけれどどれ一つとして同じでは無く、まだまだ小川さんの頭の中には無限に様々な舞台が広がっていそうな気がする。一番好きなのは昔女優だった伯母さんの話『ユニコーンを握らせる』。『装飾用の役者』も面白かった。帝国劇場を舞台にしたという『劇場という名の星座』も早く読みたいな。2026/05/22

エドワード

31
この短編集の作品をつなぐのは舞台だ。初めてバレエを鑑賞する少女と縫い子。少女はラ・シルフィード様へ手紙を書く。ある日返事が来た!それは縫い子が書いたものだった。あふれる優しさ。とある町に馬車の本屋が来る。僕はある本が欲しいのだが、母も祖母も買ってくれない。ある日僕はその本を手に取り、シャツに隠そうとするが…。少年の心の揺れが瑞々しい。帝国劇場の失敗係の話、パンフレットのコレクションを残して死んだ女性の話、ある老人が自分だけの為の舞台を作り「装飾用の役者」を雇う話など、小川洋子さんの正調、不思議物語も健在。2026/05/01

takakomama

4
舞台がテーマの8編の短編集。同じキャスト、同じ演目の舞台でも、ひとつとして同じ公演はなく、音楽や演劇は生きています。裏方さんや役者さん、鑑賞する人々、たくさんの人々の力が集まって舞台が出来上がります。会場に足を運んだからこそ、日常を離れて舞台の世界に浸って、よりいっそう感動すると思います。演じる人がいれば、どこでも舞台になりますね。私も音楽会などのプログラムやパンフレットを大切にとってあります。2026/06/06

ナツメグ

3
「ユニコーンを握らせる」が印象的だった。ガラスの動物園は、チラホラ名前は聞いたことがあるけど、ストーリーは全く知らなかったので、ちゃんと知りたいと思った。ローラ伯母さんがこの物語に同化しているのもわかる。「花柄さん」「ダブルフォルト」は、観劇を趣味としている身としては興味深かった。色んな人がいるから、こんな人たちがいてもおかしくない。2026/05/16

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