出版社内容情報
2年半の凄絶な自宅介護を経て、母をグループホームに預けた後の5年間の記録。冷静な筆致が印象的なベストセラー待望の文庫化。
【目次】
内容説明
認知症の母の二年半に及ぶ自宅介護を経て、グループホームに入居させてからの五年間の記録。解放感よりも、母をだまし討ちにしたのでは?という罪悪感に苛まれる著者。科学技術ジャーナリストらしいロジカルな筆致で、自身の苦悩やハプニングに狼狽する様子も赤裸々に綴る。グループホームという施設についての正しい知識を始め、多くの介護予備軍に有用な情報も満載の傑作ノンフィクション。
目次
「俺は母をだまし討ちにしたのか?」ホームに入れた罪悪感に苦しむ
グループホームは母の二度目の“独り立ち”
ホームの食事に「まずーい」グルメな母をどうしよう
なんと入居五カ月で入院 母はホームに戻れるのか?
「公助が第一。自助努力は本人の自由」これが介護のあるべき姿
「家に帰る」という認知症の入居者スタッフはどう導くのか
母、八十三歳にして恋をする
「Sさんがね、結婚しようと言ってくれたの」
妄想が暴力を呼ぶ スタッフにケガをさせてしまった母
転倒して骨折、再び入院。これって、訴訟を起こすべき?
今度は自分がバイクで事故に おまけに相手は無保険だった
よくないことは連鎖する 弱者には「作戦」が必要だ
さらば愛しのロンロン
「してあげたいこと」はいますぐに 母に運び続けた鰻重
まるで難破船のような母 “いかだ”となったプリンとラコール
心臓に入り込んだ死神 「いつ急変が」でストレスに
「そろそろ看取りの準備を」 遺影探しに手を付ける
真夏の湘南 母、一時帰宅を果たす
「あんた、誰?」 ついに来た、母に忘れられる日
ホームに響く歌声に母は「なつかしい」とつぶやいた
「そこまでして老人を介護すべきか」を考える
嫁と姑、母と祖母
著者等紹介
松浦晋也[マツウラシンヤ]
1962年東京都出身。慶應義塾大学理工学部機械工学科卒業、同大学院政策・メディア研究科修了。日経BP社記者を経て、航空・宇宙関係を専門とするノンフィクション・ライターとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



