出版社内容情報
昭和二十九年、ひとりの女性占い師が“ある恨み”を抱えながら、政界と財界を舞台にのし上がっていく姿を描く、激動の昭和史。
内容説明
昭和二十九年。赤坂にある東京最大級のナイトクラブ「ニュー・サボイ」でホステスとして働きだした貴美子は、ただならぬ雰囲気をまとう男・鬼頭清次郎と出会う。先生、と呼ばれる彼に「いつか占い師として生計を立てたい」と告げた貴美子は後日、大邸宅に招かれ―。戦後、高度経済成長に向かう日本の政財界の裏側で、ひとりの女性が“ある恨み”を抱えてのし上がっていく姿を描く圧巻の復讐劇。
著者等紹介
楡周平[ニレシュウヘイ]
1957年岩手県生まれ。米国系企業在職中の96年に書いた『Cの福音』がベストセラーになり、翌年より作家業に専念する。ハードボイルド、ミステリーから時事問題を反映させた経済小説まで幅広く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
91
日本の戦後の様子がよく描かれていると感じました。私は比較的好きな作品でした。若い男女が終戦後に生きるために別れ別れになり、そこに裏社会の大物がからんでいきます。女性の方は、京都の占い師として政治家や実業家の間で有名になり、それによって大物は権力を握っていきます。男性はアメリカ兵を殺したことから大阪に逃げて金融業者として名を馳せます。波乱万丈の面白さで、ロッキード事件がおきて・・・・。ある意味、女性の復讐の物語ですかねえ。2025/05/03
tnyak
2
面白かった。驚愕ラストだった。2025/04/30
Yoko
1
流石の筆力で描かれる一代記。圧倒された。2025/04/25
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