出版社内容情報
明治の終わり、13歳の清作は、徴兵から逃れ故郷を飛びだす。
北陸から九州、そして横浜へと逃れながらも、
鍛冶職人として生きる清作を、数々の試練が襲いつづける。
一方、清作を曾祖父にもつ現代の女子大生・あさひは、
教職免許のために猛勉強中だった……。
時代をへだてたふたりの希望の光が、小さく輝きはじめる。
著者待望の長編小説がついに刊行。
〈著者略歴〉
佐川光晴(さがわ・みつはる)
1965年東京都生まれ、茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部卒業。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞受賞。02年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。11年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。19年『駒音高く』で第31回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞受賞。小説に『おれたちの青空』『おれたちの約束』『おれたちの故郷』『大きくなる日』『あけくれの少女』、エッセイに『牛を屠る』『主夫になろうよ! 』『おいしい育児』などがある。
内容説明
「あんなふうになって死ぬのは絶対にいやだ」明治の終わり、戦争で変わり果てた父を見た13歳の清作は、徴兵から逃れて故郷を飛び出し、追っ手の恐怖に怯えながらも、鍛冶職人として全国を転々としていく。一方、清作のひ孫である現代のあさひは、中学校の社会科教師になったばかり。先祖を調べていたある日、学校で朝鮮半島の歴史問題に直面し―。時代を超えて受け継がれる希望を描く、長編。
著者等紹介
佐川光晴[サガワミツハル]
1965年、東京都生まれ、茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部卒業。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞を受賞し、デビュー。02年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞、11年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞、19年『駒音高く』で第31回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。