出版社内容情報
生霊が見えるお糸は縁切り状を代筆する縁切り屋。男との将来に悩み、死んだ母親のことを調べ始めるが……。人気シリーズ第5巻。
内容説明
江戸の長屋で“縁切り屋”を営むお糸。客の相談に乗り、相応しい縁切り状を認めている。この商売をするうち、縁切り状を受け取った者に関わる生霊が視えることに気づく。男女や親子、商売の問題など、縁を切りたい者と切られる者の複雑な心情に生霊の力を借りて寄り添っていくが…。みんなの駆け込み寺に成長したお糸が、自分を捨てた母の秘密を知って選んだ新たな道とは!?大人気の青春時代小説。
著者等紹介
泉ゆたか[イズミユタカ]
1982年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。2016年『お師匠さま、整いました!』で第11回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。19年『髪結百花』で第8回日本歴史時代作家協会賞新人賞および第2回細谷正充賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
み
17
シリーズ完結。奈々さん一家が長屋を離れると淋しいですね。解説にもありますが、お糸さんの3年後が、確かに読みたい。2024/07/19
陽ちゃん
7
シリーズ5作目で最終巻。主要メンバーがそれぞれ次のステップへ旅立っていく巻でした。お奈々親子たちとの別れもありますが、前向きな明るいお別れっていいですね。お糸自身も、母親のことを知るために動き、母の想いを知って生霊が視える力はなくなりましたが、それも含めてこれからのことを考えているようですし。それにしても、3年後のお糸たちの様子も知りたいです。2024/07/10
kupukupu
4
シリーズ5作目。まだまだ続くものと思っていたのに今作が最終巻と知り驚きました。短編全5話ですが、どれも読み応え有りました。変わらないものなど無く、前に向かって進まなくてはいけない。いつもの場所が心地良くて変化を恐れる今の自分に言われているようでした。2024/09/24
あずとも
4
シリーズ最終巻。タイトル通り個性豊かな長屋の面々との別れや自分を捨てた実母の思いも知る。縁切り屋という仕事を通して何よりも縁を大切にした糸の自立した姿。銀太と約束した3年後の様子も是非とも読んでみたい。2024/05/22
takuchan
1
銀太先生。みんな最初からそう思ってたよ。辿り着けてよかった。が、3年か。でもそれくらい二人なら大丈夫でしょう。イネさんの件も解決したし。奈々の番外編からこうくるのかって流れが寂しいけど前へと変わって行くことはよいことだものね。2025/04/28