集英社文庫<br> ベーシックインカムの祈り

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集英社文庫
ベーシックインカムの祈り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087444452
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

遺伝子操作、AI、人間強化、VR、ベーシックインカム。
未来の技術・制度が実現したとき、人々の胸に宿るのは希望か絶望か。
美しい謎を織り込みながら、来たるべき未来を描いたSF本格ミステリ短編集。


日本語を学ぶため、幼稚園で働くエレナ。暴力をふるう男の子の、ある“言葉"が気になって――(「言の葉の子ら」 第70回推理作家協会賞短編部門ノミネート作)

豪雪地帯に取り残された家族。春が来て救出されるが、父親だけが奇妙な遺体となっていた。(「存在しないゼロ」)

妻が突然失踪した。夫は理由を探るため、妻がハマっていたVRの怪談の世界に飛び込む。(「もう一度、君と」)

視覚障害を持つ娘が、人工視覚手術の被験者に選ばれた。紫外線まで見えるようになった彼女が知る「真実」とは……(「目に見えない愛情」)

全国民に最低限の生活ができるお金を支給する政策・ベーシックインカム。お金目的の犯罪は減ると主張する教授の金庫から現金が盗まれて――(「ベーシックインカムの祈り」)


【著者略歴】
井上真偽(いのうえ・まぎ)
神奈川県出身。東京大学卒業。
『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞してデビュー。
第2作『その可能性はすでに考えた』が、2016年度第16回本格ミステリ大賞の候補に選ばれる。
その続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』は、「2017本格ミステリ・ベスト10」の第1位となる。さらに「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい! 2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にもランクイン。2017年度第17回本格ミステリ大賞候補、「読者に勧める黄金の本格ミステリー」にも選ばれる。
同年、本作に収録されている「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。
2018年には『探偵が早すぎる』が滝藤賢一、広瀬アリス、水野美紀出演でドラマ化され話題となる。

内容説明

「ふくくんはなおとさんがきらい」。園児の書いた文章を読んだエレナ先生は、その真の意味を分析して…(「言の葉の子ら」)。教授は私に問うた。なぜ、執筆している短編集のテーマに「ベーシックインカム」を選ばなかったのか、と。私は不審を抱いていたのだ。制度ではなく、教授に(表題作)。近未来に実現可能な技術を描きつつ、本格ミステリの醍醐味を存分に感じさせる全五編。

著者等紹介

井上真偽[イノウエマギ]
神奈川県出身。東京大学卒業。2014年『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞し、翌年、ノベルスが刊行され、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まこみん

72
SFとミステリーの融合。SFと言っても全くの空想的世界ではなく、おそらくあり得そうな近未来なので、違和感なく楽しめる。ラストに思わぬどんでん返しもあって、やっぱりミステリーだとドキドキしたり。「言の葉の子ら」AIの発展的考察。「存在しないゼロ」遺伝子改良人間。「もう一度、君と」VR仮想現実。作中作の物語も美しい文体。「目に見えない愛情」人間強化。「ベーシックインカムの祈り」ラストの総括的物語。経済詳しく無くても大丈夫な、予想不可能ミステリー。井上真偽さん初めてだったけれどかなりオススメです。2023/02/07

かさお

49
近未来を舞台にした短編ミステリ。ひとつ読み終えてため息がもれる。もっと、もっと、まだ読みたいのに終わりがくる、多分そういう事だろうと『わかったつもり』でいると静かに音も無く破壊される。スッと深く惹き込まれる世界観、こんなに見事な反転にお目にかかれる事はめったにない。現代人っぽさが垣間見えた「探偵が早すぎる」や、理系で難しめの作風とは雰囲気が全く違ってて驚いた。いつの間にこんなに熟成された作品が書けるようになってたんだろう。技だけじゃなく心にも響く。誰にでも胸をはって勧められる。すごいぞ井上真偽。2022/12/12

優希

41
予言ミステリーの味わいがありました。SFのようにひねりがあり、着地点にきっちり着地する。面白いではないですか。ミステリーとSFが融合した作品と言えますね。2024/03/23

よっち

38
AI、遺伝子操作、VR、人間強化、ベーシックインカム。未来で技術・制度が実現したとき何が起こるのか、そのひとつの可能性を描いた近未来SFミステリ短編集。日本語を学ぶために幼稚園で働くエレナが気になった言葉、豪雪地帯に残された家族と父親の奇妙な遺体、VR映画を観た妻が突然失踪した理由、視覚障害の娘が人工視覚手術で知る真実、ベーシックインカムを肯定する教授の預金通帳が盗まれた理由。確かにこれはそんな未来が実現したからこそ起きた事件で、けれどその鍵を握るのが人の複雑で繊細な心理だったりするのが面白かったですね。2022/10/20

さくら★もち

33
AIや遺伝子操作、仮想現実や人間能力強化などの科学技術が日常生活に溶け込んだ近未来が描かれるSFミステリ。設定が明かされるタイミングが絶妙で、その先にもさらに展開があって面白かった。便利な世の中になる一方で、人の隠された本性が暴かれてしまったり、理想を実現できてしまうことで差別や偏見が起きてしまったり…必要最小限の現金支給が当たり前の世界になっても、科学技術を得るためにはお金が要るし格差が拡がりそう。人の心の変化の可能性に触れて、怖さとともに色々準備や心構えが必要だな、と感じた。2022/12/24

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