出版社内容情報
鶴見は妻殺しの容疑者・有原の弁護人となる。殺害時刻にはアリバイがあると主張するが……。北海道を舞台に描く衝撃のミステリー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
73
江戸川区西葛西の戸建て住宅で有原和樹の妻が殺害された。夫婦仲は冷え切っており、夫にはアリバイが無いため容疑者として逮捕される。鶴見弁護士は犯行時刻に居酒屋で相席になった男を証人にするため奔走するが、その男は姿をくらましてしまう。有原は無実にもかかわらず罪を認めるが、鶴見弁護士は手がかりを求め北海道へ。結末が気になって一気読みだけど、すんなり解決し過ぎるかな?でも2時間ドラマなら面白そう。2022/07/10
RED FOX
13
「あの女性はどうしているのかと高校のときにもアイヌ民族博物館に行ったんです」証言を覆えし消えた証人、無実の罪をかぶる被告、そしてムックリの女とは。鶴見弁護士大活躍。2023/10/20
うぇい
6
まずまず面白かったです。二時間ドラマみたいな内容ですけど。それにしても多作な作家さんだなぁ。日本では西村京太郎さんや赤川次郎さんに次ぐ感じじゃないかな。2023/09/13
ありん
6
夜遅く帰宅すると妻が殺されていた。長く妻が不倫していると疑っていた有原は呑み屋にいたアリバイがあるが、店員は覚えておらず相席した男は同席したことを認めるも姿を消す。弁護士の鶴見は姿を消した男を追う内、過去の事件に行き着き、そこには悲しい二組の男女の愛が浮かび上がる。 そこにはいろいろな巡り合わせや人の愛する人への深い思い遣りがあった。2022/07/28
⭐︎治栄⭐︎
5
初読み作家さんの図書館本。タイトル通りに奪還がテーマ。妻がバットで殺された事件の背景や供述から真犯人は限られた仲間の中の一人だと、読者でも解る展開なので、誤認逮捕された夫の和樹が檻の中で推察すれば当然の如く、過去の裏切りや隠し事から推察は可能であると思う。しかし、自らは無実なのに殺人犯として人生を棒に振る覚悟を持って、虚偽の発言を繰り返した挙句に、真実を暴く賭けを弁護士だけに委ね展開はあり得ない。でも、その一方で、北海道、アイヌを筆頭に、各地の温泉地を旅した気分が味わえたので良しとしよう。2022/06/12




