出版社内容情報
徳川幕府使節団の一員としてパリ万博に派遣された渋沢栄一。暗躍する薩摩と闘い、英国スパイと渡り合う。若き渋沢栄一の活躍を描く。
内容説明
慶応三年、遣欧使節の一員としてパリ万国博覧会に向かう渋沢篤太夫(栄一)は、幕臣小栗上野介より密命を受けていた。ひとつはフランスとの借款契約成立と商社設立の促進。もうひとつは幕府を貶める薩摩の密謀の阻止。パリの地で始まる薩摩イギリス同盟との暗闘。その一方で西欧の成熟した経済を目の当たりにした渋沢は、ある決意を固める―近代日本の礎を築いた男の若き日の奮闘を描く長編。
著者等紹介
南條範夫[ナンジョウノリオ]
1908年東京府生まれ。東京帝国大学法学部、同経済学部卒業。國學院大学で教鞭をとる傍ら懸賞小説の投稿を始め、51年「出べそ物語」で作家デビュー。56年『燈台鬼』で第35回直木賞を受賞。75年紫綬褒章受章。82年『細香日記』で第16回吉川英治文学賞受賞。同年三等瑞宝章受章。2004年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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