出版社内容情報
昭和の京都西陣。少女たちは、中学最後の夏に、ささやかな「ある計画」を企てる。彼女たちの“ひと夏の冒険"を描く青春小説。
内容説明
昭和の京都西陣。夏休み前夜、涼子は、北野天満宮の縁日で同級生と偶然出会った。花街で舞妓見習い中の静子で、今まで一度も話したことがない。お互い勉強が嫌いみたいで、意気盗合。この夏休み、ジュリーこと沢田研二率いる大人気グループ「ザ・タイガース」メンバーの実家を探し当てよう―ささやかな計画を、涼子は静子に持ちかけた。少女たちが駆け抜けた“ひと夏の冒険”を情緒溢れる筆致で描く青春小説。
著者等紹介
阿野冠[アノカン]
1993年東京生まれ。東京の下町で野球少年として育つ。慶應義塾大学法学部卒業。2010年、小泉信三賞全国高校生小論文コンテストに応募し、「冷たく美しい紡錐形の書物」で次席入選。その後、『花丸リンネの推理』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hnzwd
21
男前の少女を主人公に据えた一夏の冒険。ちょいちょいひっかかる部分を感じるのは、男女の考えの違い??そんなに真面目に考えてなかったな、というのが強いかも。読後感はすっきり。。なのかなぁ。2020/11/23
Mayrin
7
昭和の京都・西陣で、中学生が大好きなザ・タイガースメンバーの実家を探す冒険(?)小説。関西弁の小説が少し苦手なのですが、あっさりしていたので読みやすかったです。祖母に似ていると言われていた涼子ですが...なるほどな結末でした。
こばゆみ
6
昭和時代の京都で、ザ・タイガースのメンバーさんの生家を探す女子中学生のお話を何でこんなに若い男性の作家さんが書くのだろうと思ったら、筆者のお祖母様の実体験を基に書かれているのだそうな。この物語のスタートがとても微笑ましいし、作中の京都弁のやり取りがちゃきちゃきしていて心地良かった(^^) それにしても、孫の小説の題材になってしまうだなんて、何かを強烈に好きな気持ちは永遠なんだなぁ〜2020/10/27
Masakazu Fujino
5
なかなか、おもしろかった。2023/11/19
O-chami
4
令和2年に27歳の青年が書いた昭和43年の夏物語~帯には「少女達のスタンド・バイ・ミー~舞台は京都、ひと夏の冒険」~何と母親・祖母らからの取材に基づいた作品。 京都の様々な事情を持つ中学生少女達が、地元出身の大人気GS"ザ・タイガース“のメンバーの実家を捜し訪ねる中で育まれる友情と成長譚。同じ時代を過ごした僕達にキュン✨ 甘酸っぱい郷愁を呼び起こさせる良いお話でした。BGMは章立て毎に、ぼくのマリー~花の首飾り~シーサイド・バウンド~色つきの女でいてくれよ~CCC~銀河のロマンス~青い鳥~君だけに愛を🎶2023/04/24