出版社内容情報
高級介護付きマンションで働く女性三人は介護という問題を抱え、住人たちとの格差に日々悶々としていた──。愛と勇気の物語。
内容説明
入居時8600万円!介護付き高級マンションに勤める三人の女性たち。受付係の邦子はぼけが始まった父を、看護師の朝子は寝たきりになった母を、ダイニング係のさつきは父の死後、急激に老いはじめた母を抱え困窮していた。次第に追い詰められていく三人は、ついにその格差に敢然と立ち向かう―。富める者しか安らかな老後は過ごせないのか!?現代を映すリアルでブラックな介護コメディ。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒業。82年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』でデビュー。84年処女小説『星影のステラ』が直木賞候補作に。86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で第94回直木賞を受賞。95年『白蓮れんれん』で第8回柴田錬三郎賞を、98年『みんなの秘密』で第32回吉川英治文学賞を、2013年『アスクレピオスの愛人』で第20回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mariya926
128
図書館に介護と癌の本をリクエストしている人がいるので、私も読む機会が増えていますが、大丈夫かなぁ?と会った事もない人を心配してしまいます。格差問題にヤキモキしながらも、とても面白く一気読みでしたが、最後はちょっとなぁ。何ともいえないラストでした。最高級の介護施設で働いていると、どうしても比べてしまいますよね。兄嫁に対しては、もっと毅然とした措置を取ってよかったと思います。考えたくないけど、考えておかないといけない問題ですよね。2022/12/05
M
53
お金さえあれば?お金だけなの?お金の有無で人生勝ち負け?そんなふうな、全体的になんか浅いエンタメだなぁ、と感じてしまった。品のなさと薄情さは著者のお家芸?2023/06/12
猫ぴょん
34
明日は我が身の介護する側される側。同年代の女性たちの他人事じゃない日々がリアル。 林真理子さん流のパワフルな登場人物たちの奮闘ぶりがいいね☆彡 でもー。 途中からどんどんお話しがヤバくなって~。 ページ数が少なくなってこんな状態でどう終わらせるの? こうゆう夢物語がプラスされた介護のお話しがあってもいいかも。 ☆登場人物の邦子さんの兄嫁が夫の兄嫁とそっくりで思わずうんうんうなずく私(--〆)こうゆう人って本当にいるんだよなー。 2021/02/08
James Hayashi
33
介護をテーマにしているが、ブラックでありジョークでありリアル感もある。カネがあれば何とか生きていけるだろうが、介護施設も金儲け。なかなかシリアスな展開であったが、さいごはグダグダ。2020/10/02
はれひめ
33
八十二歳の父が義姉に真っ裸で抱きついた、、、くだりで既読決定。文庫本のタイトル替えに引っかかったと思いきや、タイトルそのままで自分に失望した。読メの記録が役にたったわ。老いるって悲しい。感想は既読の単行本の方で。 2020/07/05