出版社内容情報
綿矢 りさ ワタヤ リサ サクラバ カズキ 直木賞 受賞第一作 講談社 私の男 GOSICK ゴシック 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 赤朽葉家の伝説
内容説明
五歳のあたしに、ママは言った。「コマコ、逃げるわよ」。母の名前はマコ、娘の名前はコマコ。美しい母と、小さなその分身。老人ばかりの村や奇妙な風習の残る温泉街などでの逃避行の中でコマコは言葉を覚え、「物語」を知る。いつまでも続くように思えた二人の旅は突然終わりを迎え、一人になったコマコは無気力に成長し、そして「物語」を自ら紡ぎ始める―。母と娘の因縁を描く渾身の長編小説。
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
1999年「夜空に、満天の星」(『A D2015年隔離都市ロンリネス・ガーディアン』と改題)で第1回ファミ通エンタテインメント大賞に佳作入選。2007年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞、08年『私の男』で第138回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
toshi
95
2008年の長篇作品。桜庭氏の小説を読むのは、あの直木賞の問題作「私の男」以来です。5歳のコマコは、母親のマコと一緒に逃避行の旅に出ます。「コマコ、逃げるわよ」の言葉を合図に、今日もどこかの町に逃げます。果たして二人の運命はいかに?非常に良質なロードムービーであると同時に、心を抉る成長小説でもあります。書かれている文体は決して難しくないのですが、その実、胸に迫るものがあります。英訳されて、他の国でも読まれれば面白いな、と感じました。2026/06/25
mana
87
現実から遠く離れているのに、なぜかリアル。そんな世界がずっと続いていく。マコとコマコ、深く歪んだ愛に包まれている親子。鈍行列車で逃げながら、不思議な町で息を潜める。マコが消えてしまってからは、コマコの余生が綴られる。苦痛を感じながら息をし続け、本好きだったコマコは、書くことに希望を見出していく。大切なママの幻影を見ながら、自傷的に生きる。少しずつ世界に溶け込み、再生していく。だけれど、ずっと苦々しく、重い話。 星9/102026/04/29
優希
56
読んでいる間中、ずっと体に痛みが走っていました。何度も読むのをやめようかと思うのですが、コマコの謎が知りたくて、読む手が止まりませんでした。現実か非現実か。怖い作品ですね。2021/10/25
ソラ
19
講談社で以前文庫化した時に読んでおり、久しぶりに再読。普通とは違う育ち方をしある意味闇を抱えて生きている主人公が第2部に入りその闇と付き合いながら折り合いをつけていく様に魅かれた。2020/02/16
ティコ
16
泣いた。読むとすっっごく感傷的になる。登場する人物や土地に意味が感じられるので面白い。鎖の一番弱い場所が、その鎖の強度を決める。家族も一緒。だからこそ、家族で一番弱いものを愛するんだ、それが人間だ。という台詞と、コマコの親にスポイルされた。という反感は表裏一体だ。コマコの母・マコはどう考えても毒親で、正にコマコはスポイルされているが絶対的な母のことを憎みつつも愛しているから、気持ちを浄化できない。大人になってからも自分のロールモデルになってくれる人を見つけられず、作家になって成功するけど、苦い話だ。2021/12/31




