出版社内容情報
エリート 人事異動 上司 部下 部長 妻 家族 会社 OL サラリーマン ミステリー 密室 和田 知佐子 ワダ チサコ
内容説明
車の中で男が3人殺されている。通報を受けた神奈川県警のパトカーが多摩川沿いの現場に急行。だが、車内には血の跡が残されているだけだった。通報から到着まで90秒も経っていない間のことである。一方、3人の死体を目撃後、現場から逃げたヨコハマ自動車新入社員・杉本千鶴は、6年前のある出来事を思い出して―。同僚の名物OL達が千鶴を励ましながら、死体消失のトリックに挑む。会社ミステリー。
著者等紹介
吉村達也[ヨシムラタツヤ]
1952年東京都生まれ。一橋大学卒業後、ニッポン放送、扶桑社勤務を経て、90年推理作家に転向。氷室想介、志垣警部などの人気キャラを擁したミステリーや、ホラーなど多彩。2012年5月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
26
☆4 大切な人を守りたいがための殺人か…。自分を抑えきれなくて余計な被害者を出してしまったことに若さが出たわね。自社の20代女性を女の子呼びしていたり「第一勧銀」「アベック」「ポケベル」といったワードが出てきたりといったあたりに1992年作という時代を感じます。千鶴はもう宮崎でのんびり暮らすほうがいいよ。”お母さん”こと操子みたいなお局様うちの職場にもほしい。2023/08/22
coco夏ko10角
25
第2弾。前作の事件から約一年、たった90秒で死体が消失していて…。千羽鶴がトレードマークでそれを首にかけてるアイドルってなんかすごい。このシリーズって2冊だけなんだよね、ヨコハマ自動車のこの子たちがワイワイしてるのもうちょっと見たかったな。2020/11/23
tomtom
14
ソバージュだったりたまに歴史を感じられる単語は出てくるけど、30年以上前の本とは感じなかった。宝くじはなくても面白かったと思う。2022/10/14
honeyeggtart
5
私の生活圏が物語の舞台なので30年前に想いを馳せながら楽しく読みました。あとがきに関しては、まさにあの頃ギャル雑誌全盛期でして、どの雑誌も個性豊かでギャルではない私も購読していました。 と、ノスタルジーに浸りながら...。 彼氏のお名前は吉田栄作さんからかしら? あの頃、全国の長尾さんは「カンチ」と呼ばれ、レスポの鞄に、髪はソバージュ、少し大人っぽい女子中高生はボディコンにジュリ扇持ってジュリアナにこっそり潜り込んでいましたね。2020/12/14
Masashi Matsuba
5
いわゆるミステリー物の王道っぽい導入、基本に沿った進み方でなかなか面白かった。第三者に立った筋立ても面白く、飽きさせない工夫も良い。警察と対等に推理を話すOLというのがこの話の面白さだが、警察以上に警察の縄張りを知り尽くしているというのがどうなんだろうとちょっと思う。2020/03/22