集英社文庫<br> 鈍色幻視行〈下〉

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集英社文庫
鈍色幻視行〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087430042
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

恩田陸の新たなる代表作。

『鈍色』『夜』の二冊が組み合わさったところに、
物語から物語が生まれるという著者の小説作法が凝縮されている。
松浦寿輝氏(「すばる」8月号)

贅沢と言えばこれほど贅沢な本もない。
大森望氏(「週刊新潮」6/15号)

面白いし危険だ。これはえらいものを読んでしまった。
鴻巣友季子氏(「すばる」7月号)

謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。
撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、映画プロデューサーの進藤、編集者の島崎、漫画家ユニット・真鍋姉妹など、『夜~』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語り出す。次々と現れる新事実と新解釈。旅の半ば、『夜~』を読み返した梢は、ある違和感を覚えて――。

【著者略歴】
恩田陸(おんだ・りく)
1964年生まれ、宮城県出身。92年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作に選出された『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞と本屋大賞、06年『ユージニア』で日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門、07年『中庭の出来事』で山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で直木三十五賞と本屋大賞を受賞。ミステリ、ホラー、SFなど、ジャンルを越えて多彩な執筆活動を展開する。他の著書に、『スキマワラシ』『灰の劇場』『薔薇のなかの蛇』『愚かな薔薇』『なんとかしなくちゃ。青雲編』など多数。


【目次】

内容説明

”呪われた”作品の舞台となる墜月荘。昭和初期の娼館で繰り広げられる物語にひとびとは心惹かれる。ペダンティックで耽美な世界観、幼少期のアイデンティティの不安定さ、家族間の感情のすれ違い。取材を続けるうちに梢は、それぞれの記憶の改竄と不確かさに気付く。そして鈍色の海をたゆたうなかで出るひとつの答え―。船が港に帰るとき、彼女らを待ち受けるものとは。極上のミステリ・ロマン長編。

著者等紹介

恩田陸[オンダリク]
1964年、宮城県生まれ。早稲田大学卒業。91年に第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった『六番目の小夜子』で、翌92年デビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞、第2回本屋大賞を受賞。06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞を受賞。17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞、第13回本屋大賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

カブ

38
2週間の豪華客船の旅を終えて…何かもやもやする。これで終わりなのかと思ってしまう。どうしても作中作の「夜果てるところ」読んでみたくなってしまった。結局、身近な人や自分のことも突き詰めていくとよく分からないのだ。わかっていたことだけどね。2026/07/24

イシカミハサミ

21
上下巻の下巻。 1対1の対談が続いていくところは、 恩田陸作品でしか味わえないモノが 満ち満ちていて、満足感。 ただ、最後の最後、 主人公が全体の締めとなる行動をとることになるのだけれど、 作品世界での締めにはなっているけれど、 読者目線だとそれまでに知っていることの総括にしかなっていないような気がして、 もう一押し、何か主人公の主人公たるが見られたらよりよかったのにな、という感覚が残った。 「夜果つるところ」は読まないと、この作品は完成しないんだろうな。2026/08/05

MINA

17
彼らと共に長い長い非日常な船旅を、ようやく何とか無事に終えた気分。謎多き作中作『夜果つるところ』を巡り、二週間の船旅で関係者が一同に会し語り合っていく。恩田陸の、登場人物たち皆が何かを演じて議論し合っているような作品は特に好きなので没入出来たように思う。その過程で彼らの胸の内に燻る呪いのようなものたちが、癒えて少しでも成仏する様は圧巻だった。何より文庫上下巻の表紙が素晴らしい。「真実があるのは虚構の中だけ」の言葉は覚えておきたいかも。作品に相対し読むとはどういうことなのか、深く考えさせられた気がする。2026/09/11

majimakira

12
下巻は機内で読了。「パレードで降ってくる紙吹雪みたいな真実」という、物語のポイントになるかのような表現に象徴されるような物語のクライマックス。「呪われた小説」にゆかりのある面々のそれぞれが、それぞれの答えや出口、そして何よりそれぞれが改めて目にする真実に辿り着いたともいえるような、味のある展開だった。鈍色の海を渡ってきた船の旅の終着、そしてその後の日常の中の新たな旅ともいえるような再挑戦の気配もよかった。尚、作中で触れられる往年の名作ミステリーについて不勉強であったところが悔やまれる。。2026/07/30

ひつじ子

11
下巻は関係者へのインタビューを中心に、皆が抱く夜果つるところへの思いや飯合梓とは?について語る。 所謂何かが起こってその真相を暴くミステリーではないけれど、終盤ではそれぞれのわだかまりがそれぞれの形で昇華していくようだった。 ちなみに一人称と三人称が章によって変わるのは何か意味はあったのか?とか結局飯合梓とは何者だったのかなど、わからないことがわからないまま終わるのはそれも恩田陸らしいな、と思いました。2026/07/30

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