集英社新書<br> 正義はどこへ行くのか―映画・アニメで読み解く「ヒーロー」

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集英社新書
正義はどこへ行くのか―映画・アニメで読み解く「ヒーロー」

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212938
  • NDC分類 778.2
  • Cコード C0295

出版社内容情報

「多様性」の時代のヒーローとは──

【推薦コメント】
本書はヒーローの変遷を歴史的な流れのなかで見通すひとつの示し、手がかりを与えてくれる。
────三木那由他氏(大阪大学大学院講師・『言葉の風景、哲学のレンズ』、『会話を哲学する』)

【おもな内容】
世界を救う、「正義」の象徴たるヒーローは、圧倒的な“マジョリティ”として表象されてきた。
しかし21世紀を迎え、ジェンダー、加齢、障害、新自由主義といった様々な観点への理解・変化から、留保なしでその存在は認められなくなった。
では、ヒーローたちはどのように「多様性」と向き合うのか?
そして、「ポスト真実の時代」とどう対峙していくのか?
本書は、ヒーローの誕生から発展までの歴史的視座を参照し、アメリカと日本のポップカルチャーに登場、活躍する《新しいヒーロー像》を縦横無尽に論じる。
ヒーローを考えることは社会を考えることだ!

【目次】
序章 多様性の時代の正義
第一章 法の外のヒーローたち
第二章 二つのアメリカと現代のテーレマコス
第三章 トランプ時代の「お隣のヒーロー」
第四章 多様性の時代に「悪」はどこにいるのか?
第五章 「オレはまだまだやれる!」──中年ヒーローの分かれ道
第六章 障害、加齢とスーパーヒーロー
第七章 日本のヒーローの昔と今
第八章 正義のパロディとニヒリズムとの戦い
第九章 デスゲームと「市場」という正義、そしてケアの倫理へ
第十章 ポストフェミニズムと新たな「ヒーロー」
終章 私たちの現在地
おわりに 正義はどこへ行くのか?

【著者略歴】
河野真太郎(こうの・しんたろう)

1974年、山口県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。
博士(学術)。
専修大学国際コミュニケーション学部教授。
専門はイギリス文学・文化およびカルチュラル・スタディーズ。
著書に『はたらく物語 マンガ・アニメ・映画から「仕事」を考える8章』(笠間書院)、『新しい声を聞くぼくたち』(講談社)、『増補 戦う姫、働く少女』(ちくま文庫)、翻訳にウェンディ・ブラウン著『新自由主義の廃墟で』(人文書院)など多数がある。

内容説明

世界を救う、「正義」の象徴たるヒーローは、圧倒的な“マジョリティ”として表象されてきた。しかし二一世紀を迎え、ジェンダー、加齢、障害、新自由主義といった様々な観点への理解・変化から、留保なしでその存在は認められなくなった。では、ヒーローたちはどのように「多様性」と向き合うのか?そして、「ポスト真実の時代」とどう対峙していくのか?本書は、ヒーローの誕生から発展までの歴史的視座を参照し、アメリカと日本のポップカルチャーに登場、活躍する“新しいヒーロー像”を縦横無尽に論じる。ヒーローを考えることは社会を考えることだ!

目次

序章 多様性の時代の正義
第1章 法の外のヒーローたち
第2章 二つのアメリカと現代のテーレマコス
第3章 トランプ時代の「お隣のヒーロー」
第4章 多様性の時代に「悪」はどこにいるのか?
第5章 「オレはまだまだやれる!」―中年ヒーローの分かれ道
第6章 障害、加齢とスーパーヒーロー
第7章 日本のヒーローの昔と今
第8章 正義のパロディとニヒリズムとの戦い
第9章 デスゲームと「市場」という正義、そしてケアの倫理へ
第10章 ポストフェミニズムと新たな「ヒーロー」
終章 私たちの現在地

著者等紹介

河野真太郎[コウノシンタロウ]
1974年、山口県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。専修大学国際コミュニケーション学部教授。専門はイギリス文学・文化およびカルチュラル・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

30
アメリカおよび日本のエンタメ作品(映画や特撮など)のヒーローの表象から現代社会が抱える問題(公権力やマイノリティ、ジェンダーなど)とその関わり方を読み解く。2024年刊。取り上げるのはバットマンやマーベル映画、エヴァやチェーンソーマンなど。いわゆる「大きな物語」が消滅してあらゆる価値観が相対化し、善と悪の区別すらも曖昧になった世界でヒーロー達は何を相手に何を背負って戦うのか。各論はそれぞれ興味深く読めたが、もう少し日米を対照して比較して論じてほしかったなとも思う。2024/07/10

Tenouji

22
ちょうど『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観たところで、面白く読めた。所謂、日本の正義のヒーローは、昭和で終わった、と思っていたが、今は「チェンソーマン」なのねw。人間にとって、自身の価値を、どこに、どのように見出すのかは、これほどに重要なんだな、とあらためて知ることができた。ま、自然界では、人間の存在自体に、矛盾があるわけだけれども…2024/01/31

マーブル

11
映画、アニメ等に登場するヒーロー達を俯瞰することで現代において変化しつつあるヒーロー像を、あるいは正義について考察する。非常に好みな組み合せである。「これはこじつけではないか」。当然そのような意見もあるだろう。あるいは「そこまでのことは考えていない」と作り手からの反論もあるかもしれない。しかしながらどんな創作物も時代の空気からの影響を無視することはできず、意識無意識問わず生まれたものはその時代の空気を吸っている。その変遷、変化を分析・考察することはひいては社会の変化の一面を知ることになるだろう。2025/01/04

ミキ

8
2024-2:体調不良とプライベートのストレスにより、物語を読むのがとても辛い。マンガを読む元気もなくなってしまい、新書を手に取った。やっぱり論者はカルスタの人ですよねー。ヒーローを映画、マンガなどの表象をもとに様々な観点で論じた本でした。日本のヒーローの章が興味深かった。2024/02/27

遊未

6
「真昼の決闘」以外は見たことない映画で検索しながら読み、後半の日本の作品も「チェンソーマン」に至ってはタイトル聞いたことあるけど…レベルで読者の年齢を選ぶ本でした。老いも若きもわかるヒーロー、正義の時代は遠い昔ですね。2024/09/04

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