集英社新書<br> スポーツウォッシング―なぜ“勇気と感動”は利用されるのか

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集英社新書
スポーツウォッシング―なぜ“勇気と感動”は利用されるのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212907
  • NDC分類 780.13
  • Cコード C0275

出版社内容情報

「為政者に都合の悪い政治や社会の歪みをスポーツを利用して覆い隠す行為」として、2020東京オリンピックの頃から日本でも注目され始めたスポーツウォッシング。
スポーツはなぜ”悪事の洗濯”に利用されるのか。
その歴史やメカニズムをひもとき、識者への取材を通して考察したところ、スポーツに対する我々の認識が類型的で旧態依然としていることが原因の一端だと見えてきた。
洪水のように連日報じられるスポーツニュース。
我々は知らないうちに”洗濯”の渦の中に巻き込まれている!

「なぜスポーツに政治を持ち込むなと言われるのか」「なぜ日本のアスリートは声をあげないのか」「ナショナリズムとヘテロセクシャルを基本とした現代スポーツの旧さ」「スポーツと国家の関係」「スポーツと人権・差別・ジェンダー・平和の望ましいあり方」などを考える、日本初「スポーツウォッシング」をタイトルに冠した一冊。

第一部 スポーツウォッシングとは何か
身近に潜むスポーツウォッシング
スポーツウォッシングの歴史
スポーツウォッシングのメカニズム
第二部 スポーツウォッシングについて考える
「社会にとってスポーツとは何か」を問い直す必要がある ──平尾剛
「国家によるスポーツの目的外使用」オリンピックのあり方を考える ──二宮清純
テレビがスポーツウォッシングを報道しない理由 ──本間龍
植民地主義的オリンピックは<オワコン>である ──山本敦久
スポーツをとりまく旧い考えを変えるべきとき ──山口香

西村 章(にしむら あきら)
一九六四年、兵庫県生まれ。
大阪大学卒業後、雑誌編集者を経て、一九九〇年代から二輪ロードレースの取材を始め、二〇〇二年、MotoGPへ。
二〇一〇年、第一七回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞。
二〇一一年、第二二回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。
著書に『MotoGP最速ライダーの肖像』(集英社新書)『再起せよ スズキMotoGPの一七五二日』『MotoGPでメシを喰う』(三栄)など。

内容説明

「為政者に都合の悪い政治や社会の歪みをスポーツを利用して覆い隠す行為」として、二〇二〇東京オリンピックの頃から日本でも注目され始めたスポーツウォッシング。スポーツはなぜ“悪事の洗濯”に利用されるのか。その歴史やメカニズムをひもとき、識者への取材を通して考察したところ、スポーツに対する我々の認識が類型的で旧態依然としていることが原因の一端だと見えてきた。洪水のように連日報じられるスポーツニュース。我々は知らないうちに“洗濯”の渦の中に巻き込まれている!

目次

第1部 スポーツウォッシングとは何か(身近に潜むスポーツウォッシング;スポーツウォッシングの歴史;主催者・競技者・メディア・ファン 四者の作用によるスポーツウォッシングのメカニズム)
第2部 スポーツウォッシングについて考える(「社会にとってスポーツとは何か?」を問い直す必要がある―平尾剛氏に訊く;「国家によるスポーツの目的外使用」その最たるオリンピックのあり方を考える時期―二宮清純氏に訊く;サッカーワールドカップ・カタール大会とスポーツウォッシング;テレビがスポーツウォッシングを絶対に報道しない理由―本間龍氏に訊く;植民地主義的オリンピックはすでに“オワコン”である―山本敦久氏に訊く;スポーツをとりまく旧い考えを変えるべきときがきている―山口香氏との一問一答)

著者等紹介

西村章[ニシムラアキラ]
1964年、兵庫県生まれ。大阪大学卒業後、雑誌編集者を経て、1990年代から二輪ロードレースの取材を始め、2002年、MotoGPへ。2010年、第一七回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞。2011年、第二二回ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケディーボーイ

32
量的にやや物足りないが、スポーツウォッシングとはなにかを簡潔に示してくれている。 スポーツのクリーンなイメージを使って諸所の問題(労働者搾取、ジェントリフィケーション、汚職、迫害、場合によっては殺人すら)を覆い隠そうとする事。 それは主催者、競技者、メディア、消費者によって形作られている。 東京オリンピックも開催前には批判があったのに、始まってしまえばほとんどのメディアからそれは消えてしまった。アスリートの政治的発言が歓迎されないことも含めて、日本とスポーツウォッシングの親和性を感じた。2025/04/13

こも 旧柏バカ一代

30
資本主義も社会主義もスポーツを使ってプロパガンダに使う。資本主義は金のタメ。社会主義は国威発揚と世界のアピールのため。個人では、ヨーロッパやアメリカの選手達は人権侵害に対して世界に向けてアピールするが、日本の選手は女子サッカーの選手がW杯でしたくらいで全くしないのは何故なんだろうか?東京オリンピックでは残ったのは負のレガシーだけなのに検証もしないのは何故なんだろうか?その辺りの事が様々な人にインタビューした記事が後半に載っている。最後の参考文献、読んだ事のある本が多数載っていた。2023/11/17

佐倉

20
「スポーツに政治を持ち込むべきではない」と言いながらオリンピックやWCに向けて国を挙げて選手を強化してるし、感動だの勇気だのと空疎な言葉で人々を高揚させようとする報道など極めて政治的じゃないかと気持ち悪く思っていた身としてはその気持ち悪さの言語化としてスポーツウォッシングという言葉は受け入れられた。この言葉を焦点に現在の無批判で無頓着なスポーツ礼讃に冷静な視点が入ると良いな、と感じる。山口香氏との対談形式の9章が一番読み応えがあった。柔道メダリストでJOC理事もしていた山口氏によると日本の選手の状況は(続2024/06/01

遊々亭おさる

17
カタールで行われたサッカーのワールドカップの会場建設は南アジアから出稼ぎにやってきた人々が奴隷労働を強いられた末に多数の死者を出しながら完成した。大会は世界中のファンを興奮と感動の渦に巻き込み大成功を納める。スポーツの感動を国が政治利用して闇を覆い隠し、国威発揚や懐に銭を溜め込むための道具として扱われる。日本で顕著なアスリートは政治に口を出すな問題。アスリート個人の背景やメディアやスポンサー企業の体質の問題も本書で解説されているが、これを嫌う人々は民主主義に反旗を翻してるような。芸能人もよく言われるよね。2024/01/20

どら猫さとっち

10
もうパリオリンピックは終わり、パラリンピックが開かれるが、これまでにも、WBC(野球)やサッカーなどのスポーツによって、肝心なニュースが届いていなかったり、アスリートたちの人権を無視したりするような“スポーツウォッシング”は、多々あった。スポーツの裏側にある見えない事柄は、何故生まれるのか。本書ではそれを追及している。スポーツ関係者のインタビューなど、本来それは誰のものか、誰のためか、深く考えさせられるところがあり多い。2024/08/18

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