集英社新書<br> 不登校でも学べる―学校に行きたくないと言えたとき

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集英社新書
不登校でも学べる―学校に行きたくないと言えたとき

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  • サイズ 新書判/ページ数 432p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212259
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C0237

出版社内容情報

【もう「学校」だけに「学び」を頼らない!】
●不登校という選択は誰にでも起こりえる
●むしろ、いまの学校制度に過剰適応することは危険ですらある
●少子化にもかかわらず、不登校の子ども・生徒の数は過去最高を記録している
このような問題意識から、本書は生まれました。

最近では、教育現場でも無理やり登校させる指導は減りつつありますが、一方で、不登校の子どもたちの学び場は整備の途上です。
本書は、子どもたちが最適な学び場を選ぶ際の指針となるよう取材しました。

【本文より】
不登校をテーマにした本は、たくさんあります。
多くは、わが子の不登校に強い不安を感じている親の心に寄り添ってくれるような本です。
当事者による体験談も人気です。
不登校が起こる原因や構造を学術的に解明しようとする本もあります。
でもこの本は、いずれでもありません。
多くの親がイメージする一般的な「学校」に行かなくても、学べる場所がこれだけある、と紹介する本です。
そうすることで、「学校」に行かなくてもいきなり詰んだりはしないと伝えたい。(中略)
子どもの人生における学校の比重を減らせれば、子どもたちが学校で感じるストレスは減るはずです。
そうすれば、不登校はもちろん、いじめだって減るはずです。

【本書に登場する主な学び場】
●不登校特例校―星槎中学高等学校、西濃学園中学校・高等学校、岐阜県立草潤中学校
●フリースクール─星槎ジュニアスクール、スマイルファクトリー、広島県スペシャルサポートルーム
●私学の生徒向け不登校支援センター─神奈川県私学修学支援センター
●オンライン不登校支援プログラム─カタリバroom-K
●通信制高校―星槎国際高等学校、目黒日本大学高等学校通信制課程
●不登校経験者が集う普通科高校―北星学園余市高等学校
●ホームスクール─ホームスクール&エデュケーション家族会、日本ホームスクール支援協会
●不登校専門塾―ビーンズ
●平日昼間の居場所―いもいも 森の教室
など多数(順不同)

【目次】
序章 学校に行きたくないと言えたとき
第1章 不登校と社会の変化
第2章 居場所・塾・ホームスクール
第3章 学校から半歩離れる教育支援
第4章 不登校経験者が通う学校
第5章 フレキシブルに通える通信制高校
第6章 モザイク模様の学び環境へ
終章 親子で取り戻すそれぞれの自分

【著者プロフィール】
教育ジャーナリスト。
株式会社リクルートから独立後、数々の育児誌・教育誌の編集に携わる。
教育や育児の現場を丹念に取材し斬新な切り口で考察する筆致に定評がある。
心理カウンセラー、小学校教員としての経験もある。
著書は『ルポ森のようちえん SDGs時代の子育てスタイル』など70冊以上。

内容説明

不登校の子どもに対して、「無理に学校に行かなくてもいい」という認識になりつつあるが、現状では、学校に行かずに学びを継続するのは非常に難しい。本書は、不登校特例校、教育支援センター、フリースクール、通信制高校、不登校専門塾、ホームスクール、平日昼間の居場所など、不登校の子どもの学びの場を網羅的に取材し、その実態の光と影を克明に描き出す。そこから見えてきたのは、「学校だけに頼らない学習スタイル」の多様さである。学校に行かないと決めた子どもたちが新たな学びの場を見つけるための必読書。

目次

序章 学校に行きたくないと言えたとき
第1章 不登校と社会の変化
第2章 居場所・塾・ホームスクール
第3章 学校から半歩離れる教育支援
第4章 不登校経験者が集う学校
第5章 フレキシブルに通える通信制高校
第6章 モザイク模様の学び環境へ
終章 親子で取り戻すそれぞれの自分

著者等紹介

おおたとしまさ[オオタトシマサ]
教育ジャーナリスト。株式会社リクルートから独立後、数々の育児誌・教育誌の編集に携わる。教育や育児の現場を丹念に取材し斬新な切り口で考察する筆致に定評がある。心理カウンセラー、小学校教員としての経験もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

33
ホームスクール、通信制などを含め不登校経験者を支える様々な種類の教育機関のルポ。いつもの詳細なルポに加えおおた氏の書籍の中では自身の教育観の記載が特に満載。ファンにとっては嬉しい。不登校の原因は子供そのものではなく効率性、標準化が過ぎた社会の歪だという考え方が一昔前よりは浸透してきている。不登校とそうでない子は一見では分からないことも多いしその差は紙一重。その意味でも不登校ならずとも自分の子育てにとって本書は役に立つし色々と考えさられる。存在を承認する、押し付けない、見守りながら待つに行き着く。2022/09/13

テツ

22
学校なんて行きたくないのなら行かなくてもいいとは思うけれど、できたら勉強はしておいた方が良いし、他人との関わり方も身につけておいた方がいい。大人になるまでに身につけなければならない力って本当はたった一つだけで、それは自分の力で自分の食い扶持を稼ぐという力なんだ。自分が学校に行けなくなっても、お子様が学校に行かなくなっても世界の終わりのように嘆く必要はない。大人になるまでに身につけなければならない力を身につけられる違う場所を探せばいいんだ。慌てなくていいし焦らなくていい。大したことじゃねえぞ。2022/10/14

katoyann

19
不登校の実態と学校外の学びの可能性について、取材に基づき考察したルポである。フリースクールやホームエデュケーションのようなオルタナティブ教育や学校における柔軟なカリキュラム設定の試みなど、幅広く取材して、丁寧に記述しているという印象である。個人的には著者の問題意識が明瞭であり、現状の学校を取り巻く在り方について批判的であるという点が良いと思う。例えば、非認知的能力を学校で育むという教育方針は、ビジネスパーソンのコミュニケーションモデルを子どもに当てはめるという意味で、個性の摩耗につながるとする。続く2023/04/21

ポルターガイスト

7
かなりよかった。新書という媒体がちょうどよく決まっている本。筆者の熱い想いを底流としつつ,さまざまな現代のオルタナティブ教育のあり方を紹介をしてもらえる。だから読めば単なる知識の受け取りでなく教育観の見直しの機会にもなるだろう。構成や文体も読みやすく見事。当事者や教員だけでなく多くの人が読めばいいと思う,そうできるようにつくってある。おれはさりげなく学級文庫に置くか。一種の隠しメッセージとして。ただ第6章は筆者の主張が強く出ていて少し興醒めした。2022/08/23

Asakura Arata

6
社会が、こどもの教育をなんでも学校に任せていたツケがいま来ているように感じる。2022/10/21

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