出版社内容情報
パニック障害 教育虐待 保守 パワハラ モラハラ いじめ 虐待 ネグレクト 学歴コンプレックス 親が嫌い 親を許さない 改名 性的虐待 親バカ 受験戦争 教育ママ
内容説明
気鋭の若手評論家として活躍する著者が、なぜ両親との「絶縁」を宣言せざるを得なかったのか?高校一年の冬に発症以来、現在まで続いている「パニック障害」の恐怖。それを引き起こした原因ともいえる、「教育」の美名のもとでの両親による「教育虐待」。そして結婚を機に両親との過去に正面から向き合おうとした結果、「絶縁」という選択に至った結末…。自らの半生をつまびらかにする衝撃の告白は、著者と同様の体験を持つ読者に向けて、逃げ方と戦い方の範を示す。
目次
第1章 父親と私―社会の下士官
第2章 母親と私―疾病と宗教
第3章 教育虐待
第4章 生き地獄―パニック障害発症
第5章 つかの間の寛解
第6章 再発
第7章 対決、そして絶縁
終章 教育虐待の構造
著者等紹介
古谷経衡[フルヤツネヒラ]
1982年札幌市生まれ。文筆家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。一般社団法人日本ペンクラブ正会員。NPO法人江東映像文化振興事業団理事長。時事問題、政治、ネット右翼、アニメなど多岐にわたり評論活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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harass
59
毒親に受けてきた長年の「虐待」により、パニック障害に苦しんだ著者は、その体験を語る。そしてどういう対策をしたのか、とその後も。保守の論客でもある著者の徹底的に戦う姿勢のルーツはここにあるのかと感心した。家族間の異常な言動は、よほどのことがない限り他人には理解できないだろうとも。これに対抗するにはよほどの精神力が必要かと。著者は絶縁の強い意志として、本名を改名しているとか。この著者のファンなら。2022/03/05
ころこ
42
毒親のモラハラ体験記のような帯が付いていますが、①両親による虐待だけでなく、②虐待に起因する著者の精神疾患の状況、③それら困難な状況から導かれる著者の思想的背景、とライフヒストリーになっており、著者のことを深く知ることができます。客観的に書こうとしているところが健気です。第5章では「お父さん」と呼ぶことに気恥ずかしさを感じる在日コリアンの社長との出会いが描かれており、①と③との密接な繋がりをみることができます。著者がなぜ保守論壇からパージされたのか、そのことを非難する一部の読者をどうみたのか、そしてそこに2022/07/22
ばんだねいっぺい
30
壮絶だ。小山田さんの件でのコメントでバックボーンが知りたくなって手に取った次第。なまじ、筆が立つから、書いてあることが全てに思えるが、きっともっと細やかな地獄が連綿とあったと想像する。泣き寝入らない強さを全員が持つことができないのがなんともだ。 2021/07/24
テツ
22
古谷経衡さんがご両親から受けた教育虐待について。その結果至ったご両親との決別について。自身の理想や期待を押しつけて、こどもがその型にはまるようにゆっくりとまるで愛情を込めているかのように(当人はおそらく愛情のつもりなんだろうけれど)進行していく虐待。使い古された言葉だけれど、やった側は忘れてもやられた側はいつまでも覚えている。内容の大小は違えども古谷さんと同じような目にあっている子たちって結構いるんじゃないかな。何とかやり過ごして生き延びて大人になってほしい。いつか独りになれる。2020/12/17
mustache
12
壮絶な毒親との闘いの記録。まさに想像を絶する両親による進路の強制、ありとあらゆる嫌がらせ、虐待、ネグレクトによる被害とそれを克服する強烈な自己意識に胸打たれる。しかしここまでひどくはなくても、子どものためと称して連日の学習塾、英会話塾、ピアノ、フラダンスなどの習い事に狂奔している親は身の回りにもいる。子どもが柔軟性をもって対応できているばかりでなく、自らも欲するように仕向けられているのを見ると、なんとかしなければと思う。そういう親にこの本が届けばいいのだが。2021/12/09