出版社内容情報
映画『フラガール』で知られる福島県いわき市「スパリゾートハワイアンズ」は、震災で甚大な被害を受けるが、すぐに業績を回復。その逞しい企業風土の秘密を、創業時にまで遡り、明らかにする。
清水 一利[シミズカズトシ]
著・文・その他
内容説明
“東北のハワイ”をコンセプトにする福島県いわき市「スパリゾートハワイアンズ」は、年間利用客一五〇万人の人気施設として順調な経営を続けていたが、東日本大震災の影響で二〇一一年度の利用客は三七万人に激減。しかし、震災翌年度に一四〇万人に回復し、二〇一三年度は一五〇万人を超えた。東北の「復興」が途上の中、なぜ短期間でV字回復を達成したのか?緻密な取材でその秘密を解き明かすとともに、創業時にまで遡って、逞しい企業風土の遺伝子を掘り起こす。
目次
常磐ハワイアンセンター・スパリゾートハワイアンズの入場者数推移
第1章 三・一一からのV字回復
第2章 創業者の経営哲学
第3章 追い風と逆風
第4章 東北復興の未来戦略
第5章 「生き延びる企業」とは?
終章 「進化した一山一家」を目指して
著者等紹介
清水一利[シミズカズトシ]
1955年生まれ。フリーライター。PR会社勤務を経て、編集プロダクションを主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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えっ子
3
ハワイアンズに何度も行ったことがあるので普通に楽しく読んだ。施設の老朽化をなんとかして(私の子供の頃から古かったよ!!!!)、ずっと続いて欲しいなあ〜〜 また行きたい!2018/10/13
siomin
1
いわき市のスパリゾートハワイアンズ。炭鉱の不振から新しい産業を興すために目を付けたのは,炭鉱から湧き出る温泉。そのおかげで新しい産業が起きたが,その道のりは山あり谷あり,客足が落ちた時に復活を成し遂げられたのは,地域に寄り添う姿勢に他なりません。地域の雇用を守るためにフラガールは地元の人のみを採用し存続したから,東日本大震災で復興の象徴になったのではないでしょうか。一時期は野球チームを持っていたけど,日本石油に勝てなくなったのは,エネルギーの主役が石炭から石油に移ったことを暗示している話は面白い。2019/08/20
YNR
1
福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズに関する本。炭鉱時代からの一山一家という思想が、同施設には巡っているのだ。同じ鉱山で働くもの皆家族、皆のために、という思想。ちなみに、いまでこそありがたがられるスパだが、当時は、炭鉱労働者にとって危険のもとだった。当時から助け居合の精神があったそうだ。バブル崩壊、東日本大震災という大ピンチを越えた、このような思想、そして経営者の英断が繁栄に導いた。 歴史背景をスパリゾートハワイアンズを通して学べた。2018/05/08
swalker
0
久しぶりに映画「フラガール」を観て改めて感動したので、色々と検索していたら、こんな本があることを知りました。面白くて一気に読めました。 目まぐるしく変わる社会。 そして‥コロナ禍の今。これからも頑張ってほしいです。 スパリゾートハワイアンズへまだ一度も行ったことがないので、是非行きます!2021/09/19
DEN2RO
0
「スパリゾートハワイアンズの奇跡」が副題です。50年以上も東北の片田舎でテーマパークが存続し、東日本大震災の直撃を受けながらV字回復できたかを平明に物語ります。炭鉱の会社からリゾート施設へ。フラガールの活躍が象徴するハワイアンズの歴史をたどります。2019/04/27