集英社新書<br> 進みながら強くなる―欲望道徳論

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集英社新書
進みながら強くなる―欲望道徳論

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087207811
  • NDC分類 159
  • Cコード C0210

出版社内容情報

いつか教養を身につけたい。事業に成功したい。
そう願っていても、「準備ができてから」と、万事を先延ばしにしていると人生はすぐに終りが来てしまう。
では、どうしたらいいのか?
学問でもビジネスでもパフォーマンスを上げるために完全な準備が整うのを待つのではなく、
むしろ未経験の分野への挑戦は見切り発車で始めるからこそ力がつくのだ、と著者は説く。
自己利益と自己愛を冷静に見つめ、欲望から道徳を創るための「進みながら強くなる」方法を公開。

内容説明

いつか教養を身につけたい。事業に成功したい。そう願っていても、「準備ができてから」と、万事を先延ばしにしていると人生はすぐに終りが来てしまう。では、どうしたらいいのか?自己利益と自己愛を冷静に見つめ、欲望から道徳を創るための「進みながら強くなる」方法を公開。

目次

第1章 死ぬまで上昇カーブで力をつける(人生は〆切だ;完全な準備なしに始めるから力がつく ほか)
第2章 正しく考える方法(「何が得かを知る」のが考える目的だ;みんなに得なことが、自分にも一番得になる? ほか)
第3章 日本人の道徳意識が意味するもの(なぜ日本人は昔からモラルが高いのか?;島国から巨悪は生まれない ほか)
第4章 日本人に必要な新しい道徳とは何か?(日本人は「新しい道徳」を作るべき時期にきている;バーゲンセールから得られる教訓 ほか)
第5章 幸福のカギを握るシンプルな原理(資本主義社会の原動力は自尊心にあり;「面倒は嫌い」という動機が社会を発展させた ほか)

著者等紹介

鹿島茂[カシマシゲル]
1949年生まれ。明治大学国際日本学部教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。専門は一九世紀フランス文学、社会。著書『馬車が買いたい!』(白水社)でサントリー学芸賞、『子供より古書が大事と思いたい』(青土社)で講談社エッセイ賞、『職業別パリ風俗』(白水社)で、読売文学賞を受賞。他著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

90
「準備ができてから」と先延ばしにするのではなく、見切り発車で始めるからこそ力がつく、と著者は説く。◆「しっかり考えろ」と言われる。しかし、何のために考えるのか? 答えは『自分にとって何が一番得になのかを知るため』だ。これが原点だ。これを徹底的に考えることによって実は『自分"だけ"が得する』からはどんどん遠ざかっていく。◆家族形態の違いが人の思考に影響する/直系家族→親の言う通りすればいい/核家族→子は自分で考える◆考える原則はデカルト➀全てを疑う②分けて考える③単純で分かりやすいものから④可能性は全て列挙2019/07/27

傘緑

38
書痴の病は嵩じることはあれ治ることはない。鹿島茂の夥しい著作の発端はその末期症状の一つ、借金地獄をなんとかするため。そんな経験則から語られる「正しく理解された自己利益(トクヴィル)」による見切り発車の「すゝめ」。「亡くなった文化人類学者のYさん…学問においても実生活においても『ドーダ』を連発した人でしたが、あまりにそれが子どもっぽいドーダだったので、稚気愛すべしということであまり憎まれることがありませんでした」これイニシャルにする意味ありますかねwこれだけで特定できてしまうY口昌男、まさに「稚気愛すべし」2017/09/22

壱萬弐仟縁

30
本当に考えることは、答えがないことについて考えること。日本の学校では、覚えることは教えるけれど、考える方法については教えない。考える方法は問いを立てる方法を学ぶことに始まる(66頁~)。正解のない入試問題を造ると、予備校、高校から文句が出る。文科省の指導が入る。このような事態を回避するために、学校と受験産業は文科省の顔色をうかがう(学習指導要領の範囲内で指導)。だが、このことを諸外国からすれば、どう思われるか? 2015/07/22

ふろんた

21
執筆中に次の作品の構想を練っているというのは森博嗣も言ってたな。論旨は全て決めてから動くのではなく、見切り発車してから調整してもうまくいくよということ。前半は参考になるが、後半は専門外のところに踏み込んでいるので、それは他の人に任せちゃっていいのではとも思う。2016/03/09

nbhd

19
鹿島茂さんの著作が僕にもたらす効能は、学生時代に不意に染まってしまった”ニューアカ的な言説”の解毒(デトックス!)なのではないかと、ふと思った。「批評理論」とか「作者の死」とか確かに”かっこよさげ”だけど、やっぱ、作家が小説を書くことの「事情や社会情勢」がまずもって解読されるべきで、鹿島さんは実存をひもとく仕事をしている(19世紀フランスのメディア分析も併せると、東浩紀さんの言う「環境分析」的でもある)。とはいえ、こんなふうに信頼を置こうと思うのは、何より「鹿島さん、すんごく楽しそう」だからだ。これ大事。2021/10/20

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