集英社新書<br> 亡国の集団的自衛権

電子版価格
¥693
  • 電書あり

集英社新書
亡国の集団的自衛権

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087207743
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0231

出版社内容情報

イラク戦争時、小泉、安倍(第一次)、福田、麻生の四代の総理大臣の下、自衛隊海外派遣のための法整備と現場指揮を主導した元防衛官僚が、現政権の安全保障政策を、豊富な事例を挙げながら徹底批判する。

内容説明

安倍政権は、集団的自衛権の行使容認をめざして、着々と足場を固めている。戦後七〇年間続いてきた「憲法九条」体制も、大きく揺らいでいる。著者は、イラク戦争時に、小泉、安倍(第一次)、福田、麻生の四代の総理大臣の下、自衛隊海外派遣のための法整備と現場指揮を主導した、元防衛官僚である。「立憲主義」への挑戦ともいうべき現政権の安全保障政策を、豊富な事例を挙げながら徹底批判。わが国でもっとも戦争を知る人物だからこその、国際紛争の現実に即した説得力のある議論を展開!

目次

序章 集団的自衛権の視点(真の政策目標はどこにあるのか;自衛隊を出動させることの重み ほか)
第1章 集団的自衛権と日米ガイドライン改定の行方(ガイドライン改定中間報告;イスラム国・中国・北朝鮮とガイドライン;政治が先か軍事が先か)
第2章 七月一日閣議決定のおかしさ(従来の政府見解との乖離;現実性のない事例;効かない歯止め)
第3章 バラ色の集団的自衛権(「普通の国」とは何か;何を抑止するのか?;抑止力を高めて日本を平和にする? ほか)
第4章 国際情勢はどう変わったか(戦争をめぐる要因・戦争のやり方;「米国による平和」の行方;米中の力関係 ほか)
第5章 集団的自衛権は損か得か(日米同盟のバランス感覚;米中対決のシナリオと日本の役割;日中戦争とアメリカの対応)
第6章 世界の中でどう生きるか―今日の「護憲」の意味(日本とは、どういう国か;日本のパワーの源泉と弱点)

著者等紹介

柳澤協二[ヤナギサワキョウジ]
1946年、東京都生まれ。70年、東京大学法学部卒業後、防衛庁(当時)に入庁。防衛審議官、運用局長、人事教育局長、防衛庁長官官房長などを歴任し、2002年、防衛研究所所長。04年から09年にかけて、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よこしま

32
最大の抑止力は武器を持つことではなく、憲法9条だと思います。◆帯にも書かれている「一発も弾を撃たず、一人も殺さない。これこそが戦後70年かけて築いてきた日本ブランドなのだ」と元・防衛省官僚である著者も現政権を糾弾しています。◆友達(米国)が殴られたら日本は殴った相手を殴りに行くという例えが、集団的自衛権ですが、本当の友情なの?◆イラク戦争時に仏国外相、「第二次世界大戦で欧州を解放した米国の貢献を十分理解し、その価値観を尊重し米国の武力行使に反対する」。◆同盟国の暴走を止める姿勢が先ず第一に必要では?2015/04/13

壱萬弐仟縁

31
自衛隊員も家族がいる。命を失わせるかもしれない命令を下す人間には悩みやためらいがあってしかるべき(16頁)。結論:集団的自衛権は、日本の防衛にとってはむしろ有害無益(32頁)。必要とされる抑止力とは、簡単にはさせないという拒否的抑止力(87頁)。 必要なのは、グローバリゼーションが進むとはいえ、争い要因の貧富の格差をどう是正するかの努力 (110頁)。文化資本を守れない、人間の安全保障が危機を迎えるようでは、集団的自衛権など 語ってほしくないと思う。安倍首相はアメリカから窘められることはないのだろうか? 2015/07/04

糜竺(びじく)

17
思いのほか読みやすく勉強になった。2020/03/17

カープ坊や

17
解釈改憲から戦争法案。 戦争をしたい首相のもと 戦争の出来る国へと変貌する日本。私は日本は二度と戦争はしてほしくないですが、この問題をマスコミには賛否ともども大いに報道してもらいたいです。 2015/05/08

ヤギ郎

15
「亡国」とつけてタイトルの見映えを上げているが、内容はそこまでのものではないようだ。国際情勢と外交に触れているいるところは評価できる。日本の外交スタンスを考える一冊にしたい。2015/09/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9296689
  • ご注意事項