内容説明
人はなぜ、顔を気にするのか。美人の基準とは何か。似たもの夫婦と呼ばれる夫婦は、なぜ似ているのか。どうすれば人の顔を覚えられるのか。第一印象は顔が決め手か。「顔」は人間を認識する上で一番の目印となるものである。だが顔に関する研究は、これまであまりなされてこなかった。本書は「日本顔学会」理事も務める著者が、顔をめぐるさまざまな謎を解き明かし、顔をめぐる不思議を科学する。
目次
序章 人は「見た目」のどこを見ているか?
第1章 人はなぜ、顔を気にするのか
第2章 顔の記憶の正確さ
第3章 似顔絵がうまく描けますか
第4章 第一印象は、顔が決め手か
終章 顔を巡る、もうひとつのお話―自分の顔を考える
著者等紹介
山口真美[ヤマグチマサミ]
1964年、神奈川県生まれ。中央大学教授。1987年中央大学文学部心理学専攻卒業。お茶の水女子大学大学院人間発達学専攻単位取得退学。博士(人文科学)。(株)ATR人間情報通信研究所滞在研究員、福島大学生涯学習教育研究センターの助教授を経て現職。乳児の顔認識の発達についてユニークな手法で研究を続ける。「日本顔学会」の理事で、「日本赤ちゃん学会」事務局長でもある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トムトム
28
美人の話はほぼゼロ。顔学の真面目なお話です。最後の最後に著者さんが顔面マヒになって気付いた事が書いてあり、そこが一番面白かったです。2020/12/01
momobass@
24
ひたすらに「顔」について書かれた本。色んな観点からの知識がとても面白くてすらすら読めました。新書にしては珍しく一気読み。山口さんの書く文章もとても読みやすかったです。難しすぎる表現も一切なく、寧ろ色んな分野に興味を持たせてくれるような一冊でした。面白かった!2014/01/30
阿呆った(旧・ことうら)
19
タイトルにつられたが、内容とはあまり関係がなかった。チンパンジーが強い雄に服従する場合に歯を見せる表情が、ヒトの微笑の起源らしいということにびっくり。2016/08/26
ふろんた2.0
18
タイトルに関する考察はほぼない。顔の認知については、保育園の友達の赤ちゃんの時の写真を見ても自分は誰だかわからないが、うちの妻はだいたい認識できていたので、やはり頻繁に顔を合わせるということは大きいようだ。2017/02/17
tom
15
人は、生まれた直後から顔認識の訓練を続ける。そして、顔認識のプロになるとのこと。老眼がひどいのに、かなり遠くからでも、かみさんの顔を認識できるのも、そのためなのか。なるほどと納得。2016/10/10