内容説明
その膨大な講話の中から、憲法にかかわる部分をまとめた『自由インドのためのガンジー的憲法案』が、六〇年前のインドで刊行されていた。しかし、建国の父とまで謳われた聖人の憲法案は、今日に至るまで黙殺されたままである。それは一体なぜなのか?その謎を解く鍵は、産業資本主義の生産方式とライフスタイル、および国民国家の存立根拠とは相容れない幻の憲法案を、もう一度精査することにある。日本国憲法第9条とはまったく異質なその戦争放棄思想は、金融資本主義が壊滅しつつある現在、異様なリアリティをもって我々に迫ってくる。
目次
第1章 最大のタブー(史上最大の非暴力勢力;議論の不在 ほか)
第2章 幻の憲法論の全貌(ガンジーの幻の憲法案との出会い;ガンジー憲法案はユートピアではない ほか)
第3章 起こったことと、起こらなかったこと(ガンジーの新憲法案は平和憲法だ;二種類の平和憲法 ほか)
補論 ガンジー思想の可能性(ガンジーの遺産;現代世界の市民社会 ほか)
著者等紹介
ラミス,C.ダグラス[ラミス,C.ダグラス][Lummis,Charles Douglas]
1936年、米国サンフランシスコ生まれ。政治学者。元津田塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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