内容説明
ブルースロック、グラムロック、アメリカンロック、ジャズロック、ブリティッシュロック、ハードロック、プログレッシブロック、日本のロック―。一九六〇~七〇年代の黄金期を俯瞰する、本格的なガイドブック的側面に加え、エッジの効いた文章に乗せながら「ロックとは何か?」という根本的な命題を探求した、萬月流ロック論。本書で、著書が導きだした解とは?初心者必読、そして自称「通」のあなたも、それぞれのロック体験史の空白を埋めてくれる一冊。
目次
はじめにリズムありき
ブルースロック
グラムロック
アメリカンロック
ジャズロック
ブリティッシュロック
ハードロック
プログレッシブロック
日本のロック
総括だ!
著者等紹介
花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。89年『ゴッド・ブレイス物語』で第二回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。98年『皆月』で第一九回吉川英治文学新人賞を受賞。同年、『ゲルマニウムの夜』で第一一九回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
32
1960年代~1970年代のブルースロック、グラムロック、アメリカンロック、ジャズロック、ブリティッシュロック、ハードロック、プログレッシブロック、ジャンパンロックを花村萬月が独断と偏見で語る。ロックの入門書のようなものと冒頭で述べてはいるが、かなりマニアックな内容、アーティストまで言及しており、ロック好きオヤジの蘊蓄を聞いているような感じ。花村氏と同年代の私としましては、懐かしいミュージシャンが沢山登場し、楽しく読ませていただきました。2016/01/09
さっちも
11
冒頭、ロックとはリズムであるという言い切りから始まる。ロックの根幹である「チ、ク、タ、ク」という4秒針の解説とロックの種類毎の音の構造について。なるほど、ライブとか音楽を聴きに行った際に、リズムにノっている人を見ると、「やってんなー」と嫉妬に近い感情を覚える。結構聴き込んで行っているのに、場にそぐわない風な自分が歯痒くなってしまう。リズムを抑えて音楽を聞けば、初見であってもノレてしまうのかと、感嘆してしまう40過ぎの夏でした。世の中知らない事だらけです2021/07/20
ZEPPELIN
4
マニアックな内容で、ついていけない箇所も少なくない。ちょうどマウンテンを聞きながら読んでいたら、マウンテンはハードロックであるらしいとの記述に驚く。海外はどうだか知らないが、いまだに日本におけるロックのジャンル分けの基準が分からない。他に収穫といえばピーター・グリーンか。お薬でおかしくなったという情報があったので、狂う前のフリートウッド・マックのライブ盤くらいしか持ってないけれど、もっと聞く価値のあるギタリストなのかもしれない。やはり自分の好みはイギリスであると再確認2015/02/07
ウチ●
1
時代はちょっと下がって、言わば「ベストヒット・USA」世代。早熟な子はツエッペリンなんかに熱をあげてたな。考えてみりゃ満月氏の推薦するミュージシャン群のほとんどはアルバム通して聴いたことはありません。俄然興味がわいてきました。ブルースロック~プログレッシブロック辺りまでを網羅して懇切な紹介をされているので何点か探してみよう。思わずギターも弾いてみたくなりましたよ。2013/08/28
ice_age
1
60年代から70年代のロック黄金期を生きたおじいちゃんが書いた本。「初めにリズムありき」という言葉には胸を打たれた。もっとドラマーについて勉強してみたい。2013/04/13