集英社新書
幻のB級!大都映画がゆく

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 219p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087204780
  • NDC分類 778.09
  • Cコード C0274

内容説明

土建業界の雄、河合徳三郎によって昭和二年に設立された河合商会が、伝説の「大都映画」の始まりだった。徳三郎の陣頭指揮のもと、徹底した大衆娯楽路線で、庶民の人気を掴んだ大都映画は、爆発的な製作本数とともに驀進していく。しかし、迫りくる戦争の影からは、映画業界も無縁ではいられなかった―。フィルムが散逸し、現在では一部の作品しかみられない幻の映画の運命とは?戦前・戦中に庶民を熱狂させた、大都映画の歴史ドラマを活写する。

目次

第1章 日本映画史の傑物・河合徳三郎(河合徳三郎の火の玉人生;徳三郎少年、裸一貫で上京す;河合徳三郎の人生の転機と飛躍;自由奔放な生きざま;「世界の河合」か「日本の河合」か;信心抜擢と実践活用術)
第2章 撮影所は“塀の中の別天地”(「組」と「一家」と河合大都;給料は安いが和気あいあいの楽園だった;驚異的、記録的な製作本数;徳三郎をもり立てた龍斎という男;コンセプトは「楽しく、安く、早く」;現役の俳優、監督、技術スタッフなどの多様な交流)
第3章 これが河合=大都映画だ(日本映画の時代物作品の源流;時代物・チャンバラ作品群;コメディ作品群;冒険・活劇作品群;現代物・メロドラマ作品群;時局・国策物作品群)
第4章 言論弾圧と企業統制の激浪(群小プロダクション、消長の乱気流;「映画法」の意味するもの;原案(企画)脚本事前検閲のこと
松竹大船調ドラマと検閲
自己資金、自己責任の河合システム
大作映画、文芸映画に挑む
松竹・大竹竹次郎の追憶
「初代美空ひばり」がいた大都映画
大都映画のしたたかな命脈)
河合=大都映画スター&監督名鑑

著者等紹介

本庄慧一郎[ホンジョウケイイチロウ]
1932年、東京生まれ。作家・脚本家(日本脚本家連盟、日本放送作家協会会員)。本名・望田市郎。劇作家三好十郎氏、小沢不二夫(叔父)氏に師事。劇作、演出を学ぶ。民間放送で番組の脚本や構成台本を執筆したのち、広告業界で、ラジオCM、テレビCMなどの制作を幅広く手がける。時代小説を中心に著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。