内容説明
没後四半世紀、そのカリスマ性が今なお生き続けている寺山修司。本書は、架空の少年シュウジ君を設定して、彼が、寺山修司の三冊の著作『家出のすすめ』『書を捨てよ、町へ出よう』『誰か故郷を想はざる』をより所に、自己探求の道を歩む姿を追いかける。「自分は何処にいて、何処に向かうのか」という人生の難問に向き合った少年が、どのように自分を確立していくか、読者とともにシミュレーションする。いよいよもって混迷を深める現代の家族・教育の問題を、予言的ともいえる寺山修司の言葉を手がかりにしつつ、家族教育、自己教育のプログラム確立に向けた新・親子論。
目次
序章 父母またはこれから家族を作る人々に向けて
第1章 母と子どもの歴史が始まった
第2章 母の胎内から子どものことばが発生した
第3章 母は子どもを骨ごと食べようとした
第4章 母と子どもの愛憎は通過儀礼だった
第5章 子どもは母を捨てて魂の故郷へ旅立った
終章 これから作り上げていく家族プログラムに向けて
著者等紹介
栗坪良樹[クリツボヨシキ]
1940年旧満州奉天(現・瀋陽)生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学大学院文学研究科修了。麻布学園教諭、青山学院女子短期大学学長を経て、同大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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